川で使えるプラグ3

「川で使える」という表現をすると「川で釣りやすい」と捉えられる可能性がありますが、そういう意味ではありません。
例えばビギナーを連れていってなんとか釣らせるために使わせるような類のプラグでは当然ないですし、ハンドメイドのトラウトプラグやシンキングペンシルなどでもないです。
マイクロプラグでポイントをグジャグジャかき回す様な釣りは僕は基本的に嫌いですし、釣りやすいとも思っていません。
時期によってフィールドコンディション、魚の習性は変わりますが、トップレンジで勝負できるタイミングの時にわざわざ射程を縮めるような探り方をするのはナンセンスだということをまず理解しなければなりません。


ゴール前で焦ってシュートミスをする凡庸なフォワードのようなものです。
優秀なストライカーは一歩も二歩も引いてシチュエーションを的確に判断して相手の裏をかくプレーを選択してゴールを決めるでしょ。
ベストタイミングの時は、スズキは高いテンションでピンポイントを意識しつつステイしています。
そのピンポイントと個体(つまり群れではなく1対1の感覚を持ったほうが良い)の距離感を経験値の高いアングラーは知っています。
その距離はそこそこのボリュームのプラグであってもバレない程度には長いのです。
何も個体の鼻っ面にプラグを通してやる必要は全然ない。
むしろ射程が長ければ長いほどアングラーとしては都合が良い。
こういったことが実感としてわかるために推薦できるプラグのことを「使えるプラグ」と表現しています。


射程がある程度長いのですからプラグにはある程度のボリュームが必要です。
スペックとしては14cm、35g前後が僕はちょうど良いと常々思っています。
大き過ぎず、小さ過ぎず、お手頃サイズなんです。
トップウォータープラグで当て嵌まるプラグは意外と少ないんですよ。

BKRP140。
K−TENリップルポッパーのことですが、型番であらわした方が僕的にはピンとくるのでそっちで統一しています。
ずいぶん前からあるプラグですけど色あせないですよね。
クラシックな雰囲気まで漂わせていますが、現役バリバリで活躍している数少ないプラグの1つです。

トップウォーターの釣りを覚えるにはこのプラグがベストでしょう。
ペンシルやペラ付きプラグはテクニカルで多少の経験が必要ですが、ポッパーはビギナーでも全然OKです。
流速があればあるほど強みが出るので、基本的にはチャラ瀬やガンガン瀬で使うの良いです。
緩流域でも使えますが、あんまり意味がないかな。
ラフウォーターのカモフラージュも大事ですしね。

トップウォータープラグって相対的にデカい魚を連れてくるんですよ。
何故か?
知りたければBKRPを納得いくまで使えば良い。
楽な釣りではないので途中で挫折しちゃうかもしれませんが。
一歩も二歩も引く感覚。これが大事なのですよ。トップの釣りは。
決して非合理的な釣りではないことに気付けば、好きになるはずですよ。