ダニー・ガルシア vs アミア・カーン

<WBCスーパーライト級タイトルマッチ ダニー・ガルシア vs アミアカーン/ラスベガス>

試合は3Rのガルシアの左フック一発で実質終わりました。
この試合のカーンは初回から調子が良さそうで、速いジャブ、ワンツーでガルシアを寄せ付けない展開。
ただ、最近のカーンは試合内容を気にするあまりか中途半端に打ち合う傾向があり、ガルシアを捌くと言うよりはストレートのコンビネーションで倒すチャンスを窺がうような戦い方をしていて、結果的にはガルシアにつけ込むチャンスを与え続けていました。


ガルシアは明らかにカーンの打ち終わりを狙う戦術に徹しており、攻防分離傾向のあるカーンのようなボクサーには有効ですよね。
ただガルシアが打ち終わりにビッグパンチを狙っているのが明らかだったわけですから、リスクマネジメントはするべきでしたね。まあ、結果論かもしれませんが。
カーンのストロングポイントは圧倒的なスピードです。
反面、体がやや硬いため、ボディワークで相手のパンチを避けたり殺したりということがほとんどできません。
だから攻防分離スタイルになってしまうんでしょうけど。
過去のスピードスターで、例えばヘクター・カマチョなどは自分が打つだけ打ったら直ぐクリンチしたり、相手を焦らすようなサークリングで距離を取ったりと、見栄えは悪いですが、リスクマネジメントを怠らなかったですよね。
カーンにはそういった老獪さがない、ほんと素直ないい仔なんでしょうね。
ボクシングは頭脳の勝負でもあります。
良く考えている狡賢いヤツが結局は勝つんです。
華のある良いボクサーなのですからカーンの再起を期待しますが、打たれ弱さを露呈してしまったことが気になります。プレスコット戦以降うまく隠していたんですが。
対戦相手はそこを衝いてきますからね。
ウィークポイントを見せてしまったボクサーは案外...