川で使えるプラグ7

ラパラのフローティングマグナム14cmです。
通常、FMAG14と表記しています。
温故知新とかつまらないことをいうつもりはないです。
が、やはり使えるプラグであることは事実なので取り上げます。
11cmもありますが、僕は使いません。
ウッド製です。
びっくりするほど飛びません。
ですからウェイトチューニングは必要です。
リップはカッターで削れるほど軟いことから、削るのが前提です。
ノーマルだとしこたま潜りますんで。
チューニングの仕方は書きません。
誤解を生むだけですから。


もっとも今更このプラグを使う人はいないでしょうけどね。
僕にとっては必ずポイントに持参するほどのヘビーローテーションプラグです。
トップで出せない場合の保険という位置付けですが、
トップに出せないことがほとんどなのでこのプラグのおかげで
なんとかお魚が見れているのでしょうな。それが現実。

改造のパターンは3種類で、リップ長め、リップ短め、リップレス。
リップ長はジャークベイトとして、リップ短はノーアクションプラグとして、
リップレスはペラを付けてプロップベイトとして
シチュエーションに応じて使い分けています。
使用頻度からしたらリップ短がダントツかな。
ノーアクションプラグが何故良いのか?
まあ結局流速のある場所では魚(アユなどのベイト)は流れに逆らって
泳ぎ回ることってほとんどないんです。
流れに抵抗できずに流されていくはぐれものが
フィッシュイーターに狙われているわけで、
それって元気一杯に鰭を動かして泳いでいない。
抵抗できずに流されていく、
あるいはフィッシュイーターの待ち構えているエリアにフラフラ近づいていく
個体が食われてしまうわけです。
特に老獪な川のスズキは最小限のエネルギー消費で捕食しようとしますから、
どこに定位していればベイトが流されてくるのかをわかっていて
追い掛け回すなんて疲れる上に効率の悪いことはほとんどしないのです。
スズキの待ち構えているエリアにすーっとプラグを近づけてあげるだけでよく、
プラグの自発的アクションは逆にいらない。
つまりですね、ウォブラーを流芯にぶち込むと必要以上にバタついてしまって
違和感ありすぎるんです。
注目はされるけど、同時に「違うわ」ってばれてしまう。
それでも喰ってくる魚はいますが、だいたいチビですね。
大人は口を使いません。
じゃあスリップベイトはどうよ?所謂ダーターですね。
TKR130Hが典型ですが、確かにいい感じでアピールしてくれます。
単純に釣りやすいですよ。
でもややアピール過多なんだな。僕にとっては。
一撃必殺的な使い方になるので、
それなら別にトップでいいのでは、というのが僕の考え。
スプラッシャーなどのトップに出せないから未練がましく使うわけですからね。

プラグというよりは「漁具」と呼びたくなるほど頼りになります。
ウッド製ならではの水絡みがキモなのかもしれません。
分解してみるとわかりますが、超単純な構造で笑ってしまいますよ。

以前、小規模河川の河口でお手軽ヒラスズキ釣りをしていたとき、
ポイントには僕を含めて7、8人アングラーが並んでいたのですが、
ハイプレッシャー故、他のアングラーがCD7や
ハンドメイドのトラウトミノーなどのマイクロルアーを使っているなかで
結局ヒラスズキが喰ってきたのは僕のFMAG14だけ。
別に自慢ではないですよ。
そういうプラグだということを言いたいだけです。
ダウンサイジングを否定はしません。
でも、そんな発想を吹き飛ばす手堅さがあるんです。FMAG14には。
だから使うんですけどね。

ボリュームそこそこですが意外に射程は近めかな。
ローアピールになるよう改造しているためですが、
居るのがわかっているところを通してやる、所謂ピン狙い、
食わせのプラグとして使います。
当然オープンウォーターではほとんど使いません。
たまにリップ長タイプをジャークベイトとして使うくらいでしょうか。

正直、このプラグで釣ってカタルシスを覚えることはほとんどありません。
自身の力不足をカバーしてくれていると思えてしまうからです。