ノニト・ドネア vs. ホルヘ・アルセ


WBOスーパーバンタム級タイトルマッチ ノニト・ドネア vs ホルヘ・アルセ/米国ヒューストン>

西岡戦から2ヶ月のインターバルでの試合、試合日程が発表されたときは短く感じましたが、結果を見れば強気なスケジュールにも納得という感じでした。


結果は試合直後にニュースを見て知ったのですが、そのときは「ピークを過ぎたアルセではしょうがないかな」ぐらいの感想でしたが、実際の試合は凄まじかった。
やはりドネアは好戦的なメキシカンとは噛み合うのかもしれませんね。
それと今更ながらの感想ですが、ドネアの動きの緩急は独特で激しいコンタクトスポーツであるボクシングに見事にマッチしているのではないかということ。
つまり筋肉の弛緩と緊張のメリハリが理想的なんです。
あの脱力があるから一瞬のスピードがより強調されるのでしょう。
常に速いのではなく、必要なときだけ速い。
要はコンタクトの瞬間だけ速ければいいわけですからね。
パンチのアングルやコンビネーション化などまだまだ改善の余地があるのが逆におそろしい。

ワンパンチの威力、切れという点ではドネアはトップレベルの中でもピカイチなのではないでしょうか。
コンビネーションではなく一発で倒すというロマンチックかつスリリングな魅力があります。
理想的なオフェンスかどうかという問題を棚上げできるだけの稀有なワンパンチフィニッシャーであること。
それがドネア最大の商品価値なのだと思います。

来年実現しそうなギジェルモ・リゴンドーとは噛み合わない気がしますね。
リゴンドーがディフェンシブになるような気がするので。
アブネル・マレスは意外と善戦するかもしれません。
いやカウンターであっさり倒されてしまうかな。
一番観たいのはフェザー級リミットでのユリオルキス・ガンボア戦です。
スリリングな試合になるでしょうからね。