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 ファン・マヌエル・マルケス vs.ホエル・カサマヨル

<ライト級12回戦 ファン・マヌエル・マルケス vs.ホエル・カサマヨル/米国ラスベガス/2009-9-13>

少し前の試合ですが、再見し面白かったので感想など。

ファン・マヌエル・マルケスはキャリア6敗していますが、プロ初戦がDQですから実質5敗。

5つの敗戦の中で完敗と言えるのはメイウェザー戦のみ、よくダウンする印象はありますがKO負けはありません。


この負けた相手には微妙ではありますが共通点があるように思います。
まあパッキャオだけ別なのですが、彼にはきっちり報復しているので苦手という感じではない。残りの3人はパワーや手数などわかりやすいオフェンス力を売りにしているのではなくどちらかというとディフェンス力や駆け引きの上手さで相手を上回って勝利するタイプ、要は相手にとってやりにくい(噛み合いにくい)ボクサーと言えると思います。
マルケスは自分から先手を打ってオフェンスを仕掛けるわけではなく、出てくる相手を呼び込んでカウンターを軸にコンビネーションを組み立て、相手のディフェンスの綻びを誘発していくというのが基本戦略です。
パッキャオでさえ最終的にはマルケスの戦略に落とし込まれたのですが、ジョンやノーウッドはそれにはまらなかったわけですね。メイはまた別の要因でしょうが。
ではサウスポーの技巧派カサマヨルが相手ならどうなるのか?
この試合時カサマヨルは37歳、マルケス35歳、カサマヨルにややくたびれ感が滲んでますが技巧(特に左のカウンター合わせの上手さ)はまだまだ健在です。
結論から言えば、やっぱりと言う感じでこの試合も苦戦させられている印象。
特にカサマヨルの左のカウンターを試合を通して貰い続けています。
10ラウンドまでの採点は<97-93> <95-95> <95-95>と競っているわけで、11ラウンドに2度のダウンを奪って一気に試合を決めてしまうまではカサマヨルの技巧にてこずっていたと言えそうです。
試合を俯瞰してみると、カサマヨルがジリジリ前に出て、一方のマルケスは距離(間合い)をはかりつつ呼び込んでカウンター狙いという構図にどのラウンドも落ち着いていて、カサマヨルの左は目立つ反面やや単発傾向なのに対してマルケスはカウンターを切欠にしつつも手数を纏めてインパクトを出していて甲乙つけがたい攻防が試合終盤まで続きます。
クリンチはほとんどなく、たまにカサマヨルの意図的なバッティングが気になる程度のアクションの途切れない見ごたえのあるファイトです。
こういう試合は目の保養としてリピートしたくなる魅力がありますよね。
最後はオフェンス力とスタミナの差で仕留められましたが、単純にカウンターを取る上手さではカサマヨルはマルケスに引けをとらないどころか、やや上かもしれませんね。
40歳まで現役を続けたカサマヨルの長いキャリアを支えたカウンターを取るスキルに改めて感心しました。

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