ダニー・ガルシア vs.マウリシオ・エレーラ


Date: 2014-03-15
Where: Coliseo Ruben Rodriguez, Bayamon, Puerto Rico
Division: light welterweight (140 lbs, 63.5 kg)
Title: WBA and WBC light welterweight titles
Danny Garcia 27-0-0 (16KO)
 vs
Mauricio Herrera20-3-0 (7KO)
Result:Danny Garcia def. Mauricio Herrera (majority decision, 114-114, 116-112, 116-112)


先ずは挑戦者のマウリシオ・エレーラのキャリアをチェック。
カリフォルニア在住の33歳。
プロ入りが26歳とやや遅いためまだ24戦程度だが中身は侮れない。
数字で(戦績で)ボクサーの能力を判断してはいけない典型だね。
初黒星の相手マイク・アンチョンドはメジャータイトル挑戦経験のある相手でやや強気なマッチメークが裏目に出たのでは?
その3戦後にあのルスラン・プロボドニコフに勝っている。
さらにその2戦後にマイク・ダラスJr(ルーカス・マティセのタイトルに挑んで1RKO負け)にも勝っている。
が、その後マイク・アルバラードとカリム・メイフィールドに連敗と。
ただね数字以上に中身の濃いキャリアですわ。
で、地力があることをダニー・ガルシア相手に証明しました。
エレーラの他の試合を観ていないのでどんなスタイルなのか知らないのですが、
この試合に関してはファイタースタイルで通していました。
ただ前に出るのではなく、ジャブを突いて相手を追うのがいいですね。
ちょっとドワイト・ムハマド・カウイ的。
左手をリラックスさせて、いかにもジャブを突きますって感じの構えなんですが、
単純に左手を伸ばすのではなく、上体を沈めながらジャブを出すから左顔面を左肩でガードしている。
左肩を起点にボディコントロールしています。半身ではないんですけどね。
試合の前半ガルシアのオフェンスが空回りしたのは得意の左フックを徹底的に封じられてたから。
エレーラ自身意識的に左フックを打つのを控えていた感じもしますね。
つまり相打ち、カウンターの左フックを貰わないためか?
左のブローはジャブ、ジャブ、ジャブですよ。徹底的にね。
これが功を奏した。
流れ的にもエレーラ攻勢でしたが、さすがガルシア、途中から左フックに見切りをつけて右を多用しだしてから徐々にペースをつかみ出します。
ズルズルとペースを失って敗戦してもおかしくなかった試合でしたが結局なんとかしましたね。
世界にはエレーラみたいな実力者がゴロゴロしているんでしょうね。
ガルシアはちょっと嘗めていたのかも。
ほぼガルシアホームのプエルトリコでの試合で2−0判定ですが両者の再戦は多分ない。
いまいち噛み合ってなかったし技術戦の様相で途中観客からブーイングが出てましたからね。
僕は楽しめましたけど。

Mauricio Herrera