来週末に予定されているスペンスJr-ポーターを前にスペンスJrがジムワークをメディアに公開したので動画視聴した。
ごくごく普通のミット打ちだがスペンスJrの素質の良さを感じることができる。
彼の最大の美点はスムーズな追従だ。
それを可能にするフィジカルとセンスが備わっているのがわかる。
腰から肩甲骨にかけての縦のラインとそれと繋がる両肩にかけての横のラインで構成されるT字が描く軌跡を追っていくと良い。
上下左右へのブレが少なくリング上を平行移動しているように見えると思う。
体軸がしっかりしたその状態で手を出すからタメを効かさなくもパンチにウェイトが乗りやすく、(逃げが少なく効率的にパワーを伝達している)
しかも手数も的中率も稼げる。
スペンスJrのオフェンス火力の源が垣間見えて思わず見入ってしまった。
フットワークの歩幅、それに腰を起点にした上半身と下半身のバランスの取り方にも神経が行き届いている。
ナルシスティックにこの手のジムワークをするファイターもいるけど見栄えを気にして派手なだけだったりするがスペンスJrの動きには説得力がある。
ミット打ちしているだけなのに実戦の画がチラチラと見えてくるからね。
ジムワークで魅せるファイターは貴重だよね。
同じサウスポーのハグラーとスペンスの共通点は、
グッドバランス、そしてスムーズでナチュラルなオフェンスフォーム、慎重だけど堅実過ぎないマインドセット。
ハグラーの方がよりスムーズでスペンスJrの方がややオフェンス意識が高いかな。
マッチアップ相手にもよるので微妙だけどね。