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印象に残るワンパンチ13

BOXING ARCHIVES

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1985-12-06 : Donald Curry 146¾ lbs beat Milton McCrory 146¾ lbs by KO at 1:53 in round 2 of 15

Location: Las Vegas Hilton, Hilton Center, Las Vegas, Nevada, USA

Referee: Mills Lane

Judge: Dave Moretti 10-9

Judge: Lou Tabat 10-9

Judge: Jerry Roth 10-9

WBC Welterweight Title (5th defense by McCrory) WBA Welterweight Title (6th defense by Curry) IBF Welterweight Title (5th defense by Curry)

Notes

Curry was a 4-1 favorite.

Each fighter earned $750,000.

The fight was televised by HBO.

Named the 1985 Knockout of the Year by KO Magazine.

Curry became the first Undisputed World Welterweight Champion since Sugar Ray Leonard retired in 1982.

 

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上の前回のワンパンチで取り上げたカリーをフォローする意味でマクローリー戦を。

一般的にはカリーのベストファイト でしょう。

あくまで一般的には。

 

クローリーのジャブを小さなヘッドスリップでかわして距離を詰めて左フック一閃。

カリーらしいと言えばそうなのですが、タイミング、軌道ともパーフェクト。

メジャータイトルの統一戦でこういったクリーンノックアウトシーンは珍しいのでとても印象に残っています。

約30年前の試合ですが、当時民放で放送されましたしね。

まるで倒し屋のような試合ぶりですが、本来のカリーのスタイルではないと思います。

この試合後の取りこぼしの多いキャリアを俯瞰すると、マクローリー戦の快勝劇がカリーのボクシングメカニズムを狂わしたのではないかなと。

スターダムにのし上がったことでいくらか客受けするスタイルを指向してしまったように感じます。

まあ、当時のボクシングアイコン、シュガー・レイ・レナードの影響もあったかもしれません。

ちょうど彼がプチ引退していた時期ですし。

では、カリー本来のスタイルってどんなか?

地力のあるマーロン・スターリングとの2試合が参考になると思います。

接戦故塩っぱい試合ぶり。

典型的な技巧派のそれですね。

アマ400勝4敗(6敗説も)のキャリアも納得のテクニシャンなんです。本来は。

幻のモスクワ五輪ウェルター級代表。

カリーの精密なボクシングはとてもマニア受けしていた。

レナードがもしハーンズ戦後に眼疾を患うことがなかったら、ランキング上位にいたカリーとマッチアップしていた可能性があります。

観たかったですねレナード-カリー。

派手で一般受けする試合をする一方でベニテス戦やデュラン戦のように実力者相手には技巧派にスタイルチェンジするレナードですから、対カリーはきっとシブい技術戦が展開されたのではないでしょうか。

で、スキルで上回るカリーに後手を踏んだレナードがズルズルとポイントを失う展開になる可能性も十分あったのではないかと。

まあ、当時は15ラウンド制でしたから終盤にレナードがカリーを捕まえてしまうかもしれませんが。

 

現役でカリーのスタイルに近いボクサーは誰か?

なかなか思い浮かばないですが、右構えの時のテレンス・クロフォードがイメージ的に多少かぶりますね。

リラックスしつつもガードをきっちり上げてアップライトに構えてすり足、ボディワークが使えるカウンターパンチャー。

勘が良くて無駄な動きが少ないところなんか共通しているように思います。

そして多分あまり打たれ強くないところも。

見栄えのする技巧派とそうでないのがいて、カリーやクロフォードは前者なんですけどね。

 

カリーはファインボクサーでしたが、打たれ弱さを露呈してからは輝きを失いました。

彼には攻防兼備という形容詞は多分あてはまらない。

なぜなら『防』には耐久力があるという意味も含まれているからです。

例えばファン・マヌエル・マルケスなんて実力上位者とマッチアップしても致命的なダメージを負ったことがないでしょう。

サバイバル能力の高さがカリーとは違うんです。

脆さがないという意味も含めて。