印象に残るワンパンチ15

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Bernard Hopkins vs. Simon Brown

Date: 1998-01-31

Location: Trump Taj Mahal Atlantic City, New Jersey, USA

Referee: Rudy Battle

Division: Middleweight

Stakes: IBF World Middleweight title 

 

サイモン・ブラウンからダウンを奪ったアッパー気味の右ストレート。 

今見直してみると、ミドルウェイト時代のホプキンスは手数がそれなりにありますね。

晩年の省エネボクシングの印象が強いためか意外な感じがします。

僕がホプキンスの試合をちゃんと観てなかっただけかな。

ただ、この一発は印象に残ってます。

ウェルターウェイト上がりとは言えタフなサイモン・ブラウンをマットに寝かせたわけですから。

試合自体も噛み合っていて面白い。

ホプキンスの試合としては珍しく観直しても良いかなと思わせる。

ライトヘビーウェイトに上がってからのホプキンスに関しては特に語る気はないのですが、全盛期の彼のイメージというのは、『抜け目のない殺し屋』ですね。

彼にしか見えないアングルと彼にしかわからないタイミングを持っていて相手の虚を突く能力に秀でている。誰よりも。

アスリートとしての単純な能力指標は決しては高くはない、まあ低くもないのだが。

中の上程度のスピードとパンチングパワーという感じ。

ただそれを晩年まで維持できたことは凄いのですが。

本質はボクサータイプですが、隙を突く能力が高いので倒し屋のにおいも持ち合わせている点がユニークです。

ディフェンスルーティンなどを見ても型はある。

八方破な一発屋では決してない。

とにかく虚を突くのが上手いのでエンディングが唐突に来る。

彼のスタイル、能力からしてそれはある意味必然なわけで。 

ただし、相手のオフェンスを機能させない対応力、つまりディフェンス力は認めないわけにはいかない。

ブロッキング主体なんですけどボディワークとフットワークを要所でミックスしている複合ディフェンスではあります。

彼の場合ちょっと独特な感はありますが。

なんというか単純にディフェンススキルを褒めたくないというか。

でもあまり打たれていないのは事実。

この試合でもブラウンのパンチはほとんど当たっていません。

ラウンドを重ねるごとに相手のパンチのアングルやタイミングやパンチングパワーを見切っていき、

良しここってタイミングで一発ねじ込んでしまう。

正に殺し屋の仕事然としている。

そういえばトリニダードも同じ感じでやられましたよね。 

 

 

 

面白い打撃フォームの右ですが、似たようなものを思い出したので合わせて貼っておきます。

 

 

 

デ・ヘススをリングに転がしたデュランの右も独特なフォームで印象深い。

カウンター合わせのセンスは2人に共通している。