ジェイソン・ライトマン作品

 

を正月に一気観したので備忘録として。

 

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秀逸なブラックコメディを期待して一番観たかったのが『サンキュー・スモーキング』。

が、ちょっと期待はずれだったかな。

なんだろう、喫煙=罪悪を強調し過ぎているのがね。

原作を読んでいないので映像化故(わかりやすくするため)の違和感なのかもしれないが。

舌先三寸、ディベーターとしての際立った能力も特に主人公からは感じることができず、それもカタルシス不足の原因か。

作品の性格からして爆笑を誘うものではないが、思わずニヤリとさせられてしまうような捻りの効いた演出を期待し過ぎたのかも。

 

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他の作品のおまけというか、ジェイソン・ライトマン繋がりでついでに選んだだけだったのだが、観たら一番面白かったのが『ヤング≒アダルト』。

僕はシャーリーズ・セロンが苦手だった。

偏見は承知だが、典型的な美人=だいこん のイメージが抜けず、その手の役者をバイアスかけてみてしまう傾向があるのだ。

だれがどう見ても美人のセロン嬢はど真ん中に当てはまるため、彼女がメインキャストを張る作品はほぼ観ていない。

「ちっ、シャーリーズ・セロンか。つまらなかったら10分で切り上げよう。」

そんな感じだったのだが、最後まで面白がって観てしまったのでした。

まあ、美人が嫌な女(サイコパスとかではなく単純に自己チュー)を演じるのはギャップを利用した技なんだけどね。

憎めないんだわ、結局美人は得だねーというオチ。

逆に僕のようなルックス偏見者には効いてしまうことが証明される作品。 

セロン嬢を見直したわけではない。

 

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この作品を観るのは2回目。

前回はジェイソン:ライトマンだからというより、アナ・ケンドリック目当てだったような気がするが忘れた。

よくできた脚本、安心してみれる堅実なメインキャストの演技、結婚観や人生観を考えさせるストーリーなど踏み外したところのない優等生な作品。

感想は特にない。

アナ・ケンドリックが酔っ払って羽目を外し下手なカラオケを歌うシーンが良い。

歌唱力抜群の彼女が音痴の演技をさせられているから、可愛くてしょうがない。

 

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エレン・ペイジの演技が絶賛された作品らしいが、

それはきっと女性目線だからなのでは?

だってヒロインへのシンパシーがなければ面白くもなんともないのだから。

ここで描かれている女性達は微妙にステレオタイプから外れているのが面白い。

例えば、継母は大抵旦那の連れ子に辛く当たるし、打算的で愛情に乏しいというのがよくある描かれ方だが、アリソン・ジャネイ演じる継母は誰よりも妊娠したジュノの面倒をみる。

16歳の少女が出産までの試練を乗り越えるためには誰かの強い支えが必要なのだが、

その誰かに自然と恩着せがましくなくなれていて良い存在感を醸している。

そして養母はいかにもキャリアウーマンできっちりした性格なのだが、子供が欲しくて欲しくてしょうがないという母性溢れる一面とのギャップもホッとさせられて良い。

母性と経済力の矛盾を感じさせないので、シングルマザーになっても多分大丈夫だろうと楽観視させるそんなキャラに描かれている。

ただ、16歳の恋愛観の部分の作り込みは中途半端なまま投げてしまっている印象で、

エンディングのギターを弾くシーンで曖昧に終わらせているのが個人的には残念だった。

明らかに女性が観た方が面白い作品だと思う。