Fury

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7月以来の映画館鑑賞をしたのはブラッド・ピット出演および製作総指揮の『Fury』

まあ戦争映画が好きですね。僕は。

金曜の夕方の回で観客は7人。全員1人観のおっさんでした(笑)

 

アイキャッチに使った写真は第2次大戦中のドイツ軍戦車ティーガーⅠ。

イギリスの博物館に実存し唯一可動するティーガー戦車を使ったということで、思わず映画館に足を運んでしまったミリタリーマニアがいそう。

ただ主役の戦車は米軍のシャーマンなんですが。

子供の頃タイガー戦車とシャーマン戦車のプラモデルを作ってマッチアップ構図で机に飾ったのを思い出しましたね。

「こっこいい」なんて思ってね。

戦争の悲惨さなんてわかりもせず、単純に戦車の格好良さだけを見ていたわけで、兵器(人を殺す道具)という本質に気付いてませんでしたから。

この作品の中では、戦車=兵器 という部分のリアリティ感が強調されていて、人がこれでもかというほど戦車に殺されますから「戦車かっこいい」という子供じみた発想は浮かんできません。

ブラッド・ピットをリーダーとする5人チームの1日の戦闘を描いているだけのストーリーなのですが、戦闘シーンが濃密なので逆に長く感じてしまう。なかなか観客に緊張感と集中力を要求しますが、ぼくはそれなりに楽しめました。

ある意味、英雄ストーリー的なエンディングなのですが、個人的にはもっと無慈悲にほんとに虫けらのようにメインキャスト全員が殺されてしまった方が納得感が出たかな。

徹底的にリアリティを追求するのならね。

そうすれば、前線の兵士自身が終戦までカウントダウンの段階であることを認識しつつ多勢に無勢の状況で戦車を離れて逃げるという選択肢を選べない理不尽にもっと胸打たれたような気がします。

古参兵の狂気みたいな常人には理解しがたい感覚と合わせてね。 

 まあそうは言っても最後なにか救われる部分がないと観客にストレスを与えるだけになってしまうかな。

戦車の砲弾の迫力を味わうだけでも映画館に足を運ぶ価値があるかも。

音とビジュアル両方ね。

戦争の理不尽とかあまり難しいことを考える作品でないのは確かですね。

ドイツ兵を殺しまくるメインキャストにユダヤ人俳優を多く使っているのは意図的で面白い。