ポッパーの戦術

 

以前にも書いたことがあるトップの使い分けについて別角度で。

 


 

大雑把に言えば、平水〜減水時はペンシルベイトをメインに使い、

雨による増水時はポッパーメインにしている。

 

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BKRP140

魚の活性の違いによりそうしているわけでない。

単にピンで狙うにはペンシル、

あまり絞り込まずに探る場合はポッパーが向くからだ。

魚のポジションが特定できていればペンシルの方が使いやすいのは確か。

増水時は魚がより動くので2次元的射程の長いポッパーが向くのだ。

つまりあまり動かずに待ち伏せ型の捕食をしているのか、

ポジションを変えつつベイトキャッチに勤しんでいる状態なのか。

その中間的なムードの時もあるし、同じエリア内の群の中の個体差がある場合もあるので、はっきりとした違いが必ず出るわけではないが。

 

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ZetZ The Splasher

要はペンシルの方がより精密なアプローチが可能で、

ポッパーの方が広範囲を一気に探れるというイメージだ。

特色というより強みが違うので戦術的にも使い分けした方が良い。

 

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deps RADSPRINGER

で、ポッパーの使い方の一例を実釣動画を使って。

これは昨年の釣行のもの。

 

 

 今シーズンはこんな派手な出方は一度もなかった。

極端なダウンストリームアプローチに見えるけど、前日の雨による増水により岸際に反転流が発生しており、それに乗せてくるように引いている。

したがってプラグを引く方向としては流れに逆らっていない。

別に逆引きがダメということではなく、スズキが意識している軌道がどうなのかという問題。

的外れな軌道で移動するプラグを見せても魚はあまり反応しない。

さて、流心からの強い流れと反転流が鬩ぎ合っている部分に土砂が巻き上げられて濁りが出ているのがわかるだろうか。

反転流の水色は澄んでいるので、そこに水色の明暗(濁りと澄みのコントラスト)が出来てるでしょ。

スズキはこうした状況を利用して捕食することがある。

それを意識したアプローチが嵌ったパターン。

ちょうど明暗のボーダーで水柱が上がっているのでわかりやすい。

これはかなり大胆にダイナミックに動いて捕食するケースでポッパーのアピールが効いた場合こんな食い方をする。

ペンシルベイトは自発的なアクションがほとんどないためロッドワークで誘いつつ移動させる分軌道がどうしても不自然になりがち。

だからか、上の動画のような状況ではよりナチュラルに流されてくるように見せることができるポッパーがより効果的。

つまりほぼ棒引き。

ロッドワークを伴わないから単純に移動させることに集中できる強みがあるということ。

ポッパーの使い所は基本的にあまりロッドワークを必要としないシチュエーション。

いかに自然に、スズキが意識している軌道でプラグを移動させるかが大きなポイントなのだ。

集魚要素としてのアピールはプラグの自発的なアクションに依存すれば良い。

水沫と引き波を上手くリトリーブスピードでコントロールできればOK。

逆引きだとプラグが暴れやすいのでアップストリームの方がよりナチュラルなプレゼンが可能だ。

まあトップは全般的にアップストリームのプレゼンが基本なのだけど。

理屈がわからなければ、現場でいろいろ試してみましょう。

自分が納得するまでね。

別に青物を狙っているわけではないのでポッパーだから派手にスプラッシュさせてアピールしなければいけないわけではない。

むしろ自発的アクションが大きいという特徴を殺す方向、

暴れやすいプラグを制御するという感覚かな。

人間の目にはアクションしていないように見える程度でも全然OKどころか、むしろナチュラル故に強い集魚力を醸しているなんてことはままある。

激しいアクション=ハイアピールではない。

極端なケースとして試してみると良い。

インテンションフリーでただただ流されているだけどいうのを。

スズキが上を意識していればきっと釣れてしまうから。

プラッギングの奥深さを知りたいのなら時に極端なことを試すことは必要だ。

そういう意味でもトップは色々なことを気付かせてくれるお勉強プラグなのだ。

トップウォータープラッギングはデーゲームでないと意味がない。

プラグをアングラーが視界の中にはっきり認識できない状況では使う意味がほとんどないからだ。

釣りやすいかどうかの問題ではなく、プラグの動きを完璧に制御できるかどうかの問題。

トップならではのバイトの瞬間も見えなければ面白さ半減だしね。

 

本日の獲物。

 

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Gary Peacock : Tales Of Another

Tracklist

A1. Vignette 7:02

A2. Tone Field 7:55

A3. Major Major 8:54

B1. Trilogy I 8:31

B2. Trilogy II 9:42

B3. Trilogy III 6:20

Credits

Bass, Composed By – Gary Peacock

Design [Cover Design] – Nancy Brown Peacock

Drums – Jack DeJohnette

Engineer [Recording] – Tony May

Layout – B. Wojirsch*

Mixed By – Martin Wieland

Photography By – Roberto Masotti

Piano – Keith Jarrett

Producer – Manfred Eicher

Notes

Recorded February 1977 at Generation Sounds Studios, New York

 

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Keith Jarrett Trio : Standards,Vol.1

Tracklist

A1. Meaning Of The Blues

 Written-By – Bobby Troup, Leah Worth 9:22

A2. All The Things You Are

 Written-By – Jerome Kern, Oscar Hammerstein* 7:45

A3. It Never Entered My Mind

 Written-By – Lorenz Hart, Richard Rodgers 6:42

B1. The Masquerade Is Over

 Written-By – Allie Wrubel, Herbert Magidson 5:57

B2. God Bless The Child

 Written-By – Arthur Herzog*, Billie Holiday 15:30

Credits

Bass – Gary Peacock

Design [Cover] – Barbara Wojirsch

Drums – Jack DeJohnette

Engineer – Jan Erik Kongshaug

Piano – Keith Jarrett

Producer – Manfred Eicher

Notes

Recorded January 1983