<リーガ第35節 FCバルセロナ vs R・マドリー カンプノウ>
今期のクラシコはなんとこの試合で6試合目。場合によってはもう1試合組まれる可能性があるから笑ってしまう。
ここまでの試合データをおさらいしてみる。
- 8/14 スーペル杯1 マドリー 2−2 バルサ
- 8/17 スーペル杯2 バルサ 3−2 マドリー
- 12/10 リーガ マドリー 1−3 バルサ
得点者ベンゼマ、サンチェス、シャビ、セスク
- 1/18 コパ1 マドリー 1−2 バルサ
- 1/25 コパ2 バルサ 2−2 マドリー
- 4/21 リーガ バルサ 1−2 マドリー
太字得点者は決勝点
総得点 バルサ 13−10 マドリー
無得点試合がない。結構点を取り合っている。
パブリックなイメージでレアルは損をしている印象がありますが、ほぼ互角の戦いをしていると見てよいのではないでしょうか。
実力伯仲の両チームですから、アウェーであってもレアルが勝つ可能性は決して低くないのです。
レアルのスタイルは変わったのか?
この試合を観る限り、変わっていないようです。ただバルサのオフェンスに慣れてきており、ポゼッションで圧倒されていてもほとんど崩されなくなってきています。
バルサにパスを回されて走りまわされていたのは過去のことで、いまは落ち着いて対処している印象です。
逆に、レアルのショートカウンターの威力と決定機に持ち込む精度は上がってきており、バルサのディフェンスの綻びを見つける機会が増えつつあります。
ロナウドのスプリント能力は桁外れでありエジルやアロンソからピンポイントのパスが出てくれば、決定的なシーンを作ってしまいますし、3バックのシステムの中では対処しきれないのが今回明らかになりましたよね。
マスチェラーノやプジョルは屈強なタイプというよりはアタッカーの動きを読む能力に長けたタイプのディフェンダーであり最終ラインが高いこともあって、一歩間違えれば絶好のスペースを利用されてしまいかねない非常にリスキーなやり方で相手のオフェンスと対峙しています。
今日の試合はウィークポイントを突かれてロナウドに決勝点を取られてしまいました。
それとあまり目立ちませんがベンゼマが前線で良い起点になっているんですよね。
ロナウドの縦への速さと驚異的な決定力がレアルのオフェンスのファーストオプションだとすると、2番目はベンゼマをターゲットにして周りが連動する中で決定機を作っていくパターン。
個人のストロングポイントを最大限活用しているのがレアルのオフェンスですよね。
リアリスティックなサッカーがロマンチックなサッカーを凌駕したと言い切れないのがいいですね。やはりクラシコは対照的なスタイルのマッチアップの方がスリリングで面白いのかもしれません。レアルの覚醒に期待したけど、もうちょい先のようです。バルサと切磋琢磨する中で何か新しいスタイルを生み出しそうな予感は漂っています。
決してレアルが守備一辺倒のカウンター一発狙いでないところが、例えばチェルシーなどとは違うところであり、点を取り合う試合に結果的になっていることが興味深いですね。