<IBF S・ミドル級タイトルマッチ ルシアン・ブテ vs カール・フロッチ ノッティンガム>
無敗のルーマニア人サウスポーのブテの敵地での防衛戦をネット観戦しました。
共にこの試合がプロ31戦目ですが、フロッチはスーパー6トーナメントで強豪との潰し合いを経験、勝ったり負けたりしながら地力を積み上げてきたのにたいして、弱い相手ばかりと言うと語弊があるかもしれませんが地元で防衛戦を行いほとんどの試合で圧勝してきたブテという対照的なキャリアを持つ者のマッチアップ。
しかもフロッチホームの試合、圧倒的なアウェー感を感じながらブテが本来の力を発揮できるのかどうか?そんな疑念を持ちつつ観戦しました。
案の定、フロッチに好き放題攻撃されて成すすべなくストップ負けしてしまいました。
ジャブの差しあいで後手を踏んだところからケチが付き始め、自分得意の距離が保てなかったのが敗因でしょうか。
得意の左アッパーカウンターは距離感を掴むことが出来なければ封印されているのも同然で、この試合ではほとんど出せずじまいでした。
フロッチのラフなガードはリズム良く手数を出すための必然で、タフネスに自信を持っているから成立するスタイルなのですが、ブテのパンチが当たってもケロッとして打ち返してくるものだから、ブテはやや自信喪失気味で攻撃の迫力がまったくといっていいほどありませんでした。
まあ、フロッチがはじめから飲んでかかってましたね。
マッチメークの裏側のことは知りませんがこの試合を受けたブテは自信があったんでしょう。
ブテのマネージメントをしてる側も同様でしょうか。
パーフェクトレコードといっても本当の地力が付いてもいないのにフロッチとやるのはリスクが高すぎたのでは。
そう思わせるほど負けっぷりが悪すぎます。
再起し以前の実力を取り戻せるかちょっと心配です。