老舗

某老舗ロッドメーカーが解散したというニュースを目にしました。

僕もそのメーカーのロッドを一本所有してますが、
他メーカーと一線を画す独自の拘りを強く感じます。
メーカーサイトには会社解散の告知がアップされており、そこには、

「このたびの弊社解散における主な要因は震災後、産業そのものの空洞化、
グローバル化による材料不足(産業インフラが海外に移行したため )、
特に製品の根幹を成す、特殊カーボン、ボロンマテリアルの入手が
ほぼ不可能になったことが最も大きく影響しています。
結果、こだわってきた「純日本製の竿づくり」を断念せざるを得なくなりました。

という説明がなされています。
和竿に拘ったとありますが、
ユーザーにそのことがほんとに支持されていたのでしょうかね?
実際メーカーが意図して拘っている製品の特性
メリットを実感しているユーザーがどれほどいるのか?
ロッドは特にわかり難いんですよ。
有名なテスターに「このロッドのコンセプトは・・・です。
メリットは・・・です。」と説明されると、
「ああ、そういうものか。」と刷り込まれている人が結構多いのでは?
案外実感できない人も多かったりします。


日本は特別物価が高いとは思いませんが、
日本メーカーのルアーロッドは総じて高価格だと思います。
僕のように中古マーケットや海外通販に関心の強い人からしたら、
よほどの付加価値がないかぎり購買衝動が起きませんもの。
そのよほどの付加価値って老舗のこだわりではないんですよね。
もっとはっきりした目に見える便益。
それを提案してくれないかぎり欲しくならないんです。
某メーカーのロッドは良品ですが、
新しいユーザー取り込む魅力には欠けていたのかもしれません。
釣具のマーケットは悪い意味で成熟してますから、
流行を取り入れていく姿勢も必要だったのかもしれませんね。

ロッドのユーザーとしては寂しさを感じるニュースでした。

僕が生まれる前から活躍(活動しているだけでなく)し続けるストーンズって...
メーカーは見習う点があるのかも。