今シーズン中のホームリバーにおける河川工事は8カ所。
ドカドカと轟音を立てて河原を重機が行き来し、ショベルが川を掘り返している光景を
常に見ていた印象があります。
河川工事は毎年のことで今に始まったことではありませんが
今年は規模、数ともに顕著だったかなと。
もし護岸工事がなければ釣果も全然違ったでしょうね。
それくらい影響を受けてしまいます。
国土交通省の今年度の事業計画を参照すると、
ホームリバーの工事にかかわる当初予算が約30億円。
前年度は約27億円です。
大きく違わないですが、
護岸工事が多かったので今年は目立つのでしょう。
中流部の宅地化の進行に伴い治水事業が本格化しているように感じます。
ホームリバーのフィールドとしての最大の魅力は複雑で変化に富んだ地形
と護岸化されていないエリアの多さ、そして生態系の基礎を育む良質な川底を
有していることです。
メリットを有する特徴を3つ上げましたが、川底に関しては現状ではほぼ壊滅
しており、生態系のサイクルが機能していない状態です。
川底が壊滅した原因が河川工事なのです。
上流部で行った工事とその時に降った雨の影響で大量の土砂が下流に向けて流れ、
堆積した結果、もともとの川底が埋没してしまったのです。
そして河川全体にわたり極端に川が浅くなった。
エリアによっては10年前の半分以下の平水位しかありません。
こうした河川環境の変化は地域住民の生活に悪影響を与えないためかまったく問題視
されない。
問題意識を持っているのは釣り師だけです。
つまり今後も工事による河川環境変化は続くことが予想されるわけです。
中流部にアユが居着かなくなって久しいですが、
まあアユが住める環境ではないのは確かですね。
護岸工事自体は無意味なものではないと信じたいですが、必要性を感じることはほとんど
ないですね。住民として。