親指

97メタニウムXT、所謂『銀メタ』
ロープロの割には腰高ですが、オフセットハンドルにセットすると
ちょうどいい重心になりタイコ型以上にキャストしやすくなります。
重量も230gと重過ぎず軽過ぎず。
僕は軽いリールが苦手。
バランスが取れないから。
重めのプラグ&重めのロッド(ブランク)と組ませるのに軽いリールはNGなのです。


Record41 300g
TDジリオン 240g
とよく使う他の2機も軽くはない。
逆に重過ぎても駄目。
350g超になるとバランスは良くてもキャストがブレやすくなる。
オールドアブを使わないのは重すぎるから。5000Cとかね。
銀メタの気にっている点は他にもあります。
パーミングしやすい形状であること、
スプールの露出面積が大きくサミングがしやすいこと、
クラッチがきっちり確実にONOFFできること、
アブほどでないですが構造がシンプルでメンテが楽なこと、
等々。
一番気に入っている点は神経質さがなくて扱いやすいこと。
ラフにキャストしてもバックラッシュしにくいことに感心し、
思い切って遠心ブレーキフリーでキャストしてみたら全然いける。
常用する30g超のぶっ飛びプラグ前提なら回転ブレーキ(SVS)は飛距離を
落としているだけのように感じました。
で、躊躇なくSVSを外しました。
無論、トラブルを回避するためにそれなりに神経は使います。
今時の高性能機種と同じ感覚でフルキャストしてたらバックラッシュだらけで釣りにならない。
毎キャスト常に親指で糸ふけを制御する必要があります。
本来、ベイトリールはサミングをし続けることでライン放出速度をアングラーが
マニュアルコントロールするものなのですが、
今時高性能機種はリールがオートマチックにそこんところを制御してくれるので
サミングは着水寸前にすればいい感じになっている。
楽だし飛距離も出るのですが、スプールの回転速度とライン放出速度を制御する親指のセンサー機能とタッチ感覚はきっと失われていくのでしょう。
僕は何年もかけてせっかく身に付けた繊細な感覚を失いたくない。
銀メタは親指をさらに鍛えてくれるでしょう。

ノーブレーキのメリットは減速感なく一直線に伸びて狙ったスポットにプラグを届けられること。
これを経験すると病みつきになります。
6〜7分の力でプラグがぶっ飛んでいきますからそれだけでも気持ちいいし。
ショートロッドシングルハンドだからこそそうするメリットがあるんです。
右足を気持ち前に出したスタンスで構え、(ボクシングのサウスポーみたいな)
脇を締め、右手の肘を固定し、真っすぐロッドを振り上げ、
そのままの軌道で振り出し頭上でトップスピードに乗せ、
右手を前に突き出して、右手の甲を反らしつつリリース。
ロッドをプラグの飛んでいく方向に真っすぐ向け、
ロッドごと手を着水点に向けて突き刺すイメージ。
こうすればブレのないキャストができてプラグの飛行速度に比してスプールが過剰回転しラインフケが出ることはありません。
つまりバックラッシュしません。
回転ブレーキがないわけですからスプールは速く回転しますが、
飛行速度も速いので過回転にはならない理屈。
山なりで飛んでいくのではなく、弾丸ライナーで突き刺さるのです。
デメリットは着水音が大きいこと。
それと風の強い時はコントロールがシビアになりノーブレーキのメリットがほぼなくなりますが。