アスリート55S FH改のことをフローティングミノーと言っていることに違和感を感じるかもしれない。
メーカーはカタログでサスペンド設定表記しているではないかと。
いやフローティングなんすよ。
デフォルトでも。
個体差があるかもしれないけど僕が入手した個体はフローティングだった。
フックとリングを交換しウェイトを貼ってスローフローティング設定にして実戦投入している。
こんな感じ。
同様にメーカーカタログ上サスペンド設定のリューキ50SPはというと。
シンキングミノーだな。これは。
スローではあるけど。
渓流の速い流れの中ではサスペンド的なポジションになるのかもしれないが。
よりストロングな赤信号メソッドを確立したくて(というかアスリート55S FH改ではあまりやりたくない)本当のサスペンドミノーを試してみることにした。
で、リューキ50SPが候補と。
5cm/3g程度のプラグでサスペンド設定にするのはハンドメイドでない限り難しい。
0.1gで浮力変わるレベルだから。
「購入した人がご自分で浮力調整してね。」
これがメーカーの本音では?
「浮くじゃん!」とか「沈むじゃん!」とか目くじら立てないでちょうだいと。
僕はそう思うようにしている。
だいたい渓流でサスペンドミノー使おうとしている時点で変態思考のマニアックアングラーなわけで、当たり前のように自分で工夫するだろうと。
実際そうしているしね。
赤信号メソッドに関しては、一般的なトゥイッチ&ポーズ(ヒラ打ちからの静止メリハリ)とは違う。
そんな誰もがやるようなことでドヤりませんわ。
想定している付き場(ピンポイントの)の手前で確信犯的にテンションレスにすること。
赤信号で車を止める時ってある程度離れた位置から信号を認識して止まる準備に入るでしょ。
直前で急にブレーキペダル踏むことはしない。
止めますよ、止めますよと周りに分かってもらいつつゆっくり止まるみたいな感じ。
渓魚は着水した時点でプラグを確認していて、どのタイミングでトリガー入れるかは活性次第。
すぐダッシュしてきて食ってくる状況なら赤信号メソッドなんて使わない。
プラグをじっと見つつなかなか行動起こさない個体には焦らしが効くと思っていて、
「止まりますよ。止まりますよ。」
と予告するようなアプローチをかけて。
「はい止まりました。」
で予告通り止めてやる。
すると辛抱たまらずプラグに襲いかかる。
スレません?
勿論1発勝負です。
場の状況を把握した上で、「止めた方が良いな。」と判断する。
これが赤信号メソッド。
ロッドワークと連動したポーズ的な集魚トラップとは一線を画すのでご説明申し上げ。
アスリート55S FHはテンション抜いたときに完全に動きを止めるわけではない。
流速以上で下ってきたモノがスピードを緩めて漂うように流される様が渓魚には堪らないようでレンジ的にもちょうど良い感じだから間近でガン見しててもパクっていってしまう。
まあ幾らかはほっちゃれメソッド的な要素もある。
プラグにテンション入れずに流すあれのことだが、知っている人は知っている、超ストロングなアプローチだからね。
ロッドを操作し、プラグを人為的に動かしてお魚を騙すことに醍醐味を感じる僕のようなアングラーにはなんとも皮肉で嫌になる現実を突きつけられてしまうことでもある。
土曜日は朝から雨模様。
予報通りだったので人気支流に行った。
予想通り他の人は居なかったが雨脚が強くなったので昼前には撤収した。
少し肌寒かったし風邪ひきたくなかったから。
試したいことがあって、それはブレード付きのプラグの強みと使い分けの確認作業。
食わず嫌いだったスピナーを含めて3つのプラグをローテーションしつつ現場フィット具合を知りたかった。
写真は単純に引けるレンジの順に並んでいる。
上からリューキ50SP改、メガバスのピンキー改、ジャクソンのバギースピナー。
スピナーは棒引きで普通に釣れるが、それではつまらな過ぎるのでテクニカルに使えるよう癖の強目なバギースピナーを試している。
バギースピナーはブレードのカップが前面に加工されているのが特徴。
リューキ50SP改は着水すると沈むがテンション入れると表層まで浮上してトップウォータープラグ然となる。
ピンキー改は他2つの中間層が引ける。
日曜日は本流筋に行った。
前日雨ということもありカエルアングラー(雨後に湧いてくる連中)を避けるべく名も無き枝分かれ支流の探索を兼ねて。
この日は梅雨らしく終日ローライトで日が照ることはなかった。
魚の活性はまあまあで無数に釣れたが良型は魚影すら確認できなかった。
選んだ現場がそういう所だったのかも。
バギースピナーはフォーリングアピールが魅力的で落ちパクが大いに期待できる。
着水直後のバイトが多いのでどピンを打つのに最適。
瞬間バイト誘発力という意味ではCD3を凌駕するね。
バックウォーター絡みなど居るのがわかるようなポイントでは一投で勝負がつくので時短効率が図れて良い。
勿論追い食いしてくれる。
フック位置の関係で追わせるパターンがフッキング率では一番か。
引き重り大きめなのでリーリングスピードがちょうど良くなりバイトさせるタイミングを取りやすいこともある。
この辺はクランクベイト的。
時々ブレードの回転が止まるときがあり、その際はジグがダートするような軌道で引かれてくる。
集魚機能があるかは不明だが、ちょっと面白いなと思った。
独特の重い引き抵抗がフッと軽くなる瞬間がそれで、2、3秒後にまた抵抗が来る。
リフト&フォールさせるよりこの抵抗のオートマチックな切り替え機能を利用した方が効果的で面白いアプローチができそうだ。
もう少し使い込んでみないとキモが見えないが。
ピンキー改はレンジ的にはバギースピナーより上だが早引きしても水面から飛び出すことはない。
シンキングペンシルぽいデザインだがフックアイの位置の関係でレンジキープしてくれる。
落ち込み直下の白泡からの〜 みたいな使い方に嵌る感じがする。
土曜日にそのシチュエーションで良型を掛けており(バレたが)ラフウォーターの中でのブレードによるアピールが効いたのかも。
面白いプラグなので他とローテーションしつつキャラ立てしようと思う。
初めての現場は予想通り未開拓なようで(誰かはやっているだろうけど)魚影は濃かった。
ただしサイズ はまったく期待できない感じ。
入退渓も比較的楽だし堰堤の高巻きの難易度も低い。
今回は写真の滝で引き返して本流の気になるエリアに行ったが(魚影皆無だった)次回滝の上も調査しようと思う。