真夏のスープカリー

 

以前から気になっていたというか懐かしがっていたスープカリーの店でランチしてきた。

30年以上前、仕事の関係で札幌に住んでいたことがある。

そこで結婚前の嫁に連れて行かれた「アジャンタ」というスープカリーの老舗があった。

カレーではなく、カリーである。

日本的な定番のドロっとしたカレーライスではなくサラサラのスープカリーである。

スープカリー?」

「何それ?」

見た目のインパクトも凄いが口にした時のそれは倍以上である。

「これがカレー?」

どうだ思い知ったか!というドヤ顔の嫁(彼女)の隣でスープを啜ったのでした。

その後どっぷりハマってスープカリーの店をハシゴした。

アジャンタに始まり、マジックスパイススリランカ共我国、ポレポレなど。

まだ札幌でスープカリーが大流行りする前のお話。

で、経緯は知らないが札幌のアジャンタが暖簾分けした店舗が伊豆長岡に出来たことを2年以上前に知った。

店の前を車で通ったこともある。

食べに行こうと何度も思いつつ中々足が向かなかった。

今日ようやくという感じで暖簾をくぐった。

 

 

温泉街にスープカリーの店って、逆に目立って良いかも。

完全に浮いているが。

 

 

インド料理の店と間違えて入店してしまう観光客も居るかもしれない。

そんな店構えだ。

札幌の店がどんなだったかは全く憶えていない。

味はしっかり憶えているけどね。

 

 

ジャズのBGMが流れる店内はカラフルでそれっぽい雰囲気を醸す。

札幌の店がどんなだったかは全く憶えていない。

ランチタイムを過ぎていたからだろうか客は僕一人だった。

他人の会話や食べる音が聞こえない環境でとても落ち着けた。

札幌のスープカリーの店は大体混んでいたから落ち着いて食べれた記憶がない。

 

 

札幌のアジャンタでヘビロテしていた「カシミール」をオーダーした。

定番のチキンレッグではなくラムの肉団子が入っている。

野菜はブロッコリーとニンジンとピーマン。

スプーンにスープを掬って口に運ぶと懐かしさに思わず笑みが出そうになる。

「同じ味だ!」

30年以上前に札幌で食べていたアジャンタの味が蘇る。

会計を済ませ、帰り際に店員に思わず昔話をしてしまった。

「30年以上前に食べていた札幌の店と同じ味で嬉しかったしとっても懐かしかった。」

すると店員は店主を呼んできてくれて話ができた。

「この場所でこの味を提供するのは大変でしょう?札幌とは食文化が全く違うし、僕のような札幌のスープカリーを理解している人は稀でしょうから。」

店主の方曰く、オリジナルを再現するのが良いのかそれとも地元の人の味覚に寄せた方が良いのか悩み試行錯誤していると。

また時間を見つけて食べに行こうと思う。

新メニューの「牛すじカリ」が気になっているので。