週末のホームリバー水系釣行をまとめて。
土曜日は2週間前にクリアできなかった本流筋のマイナー支流に再チャレンジした。
魚影は十分だが食わせが難しく戦術をどうするかがポイントだった。
時期的な傾向なのか瀬に魚が多く付いていたからそこを中心に探った。
瀬釣り自体は得意だと思っていたし、対応できるプラグを使っているつもりだったが、
うーん、不十分なのかなと。
スキルもプラグチョイスも。
魚影が濃い原因は単純に人が入っていないからだ。
つまりスレていないから反応が多く得られる。
今回支流ラリーを思い立った切欠でもあるのだが、ホームリバー水系の沢山ある支流の中で人気不人気が極端な傾向になっており、つまりは客(金払って釣りしているのだからそういうこと)の多くはフィールドを良く知らずにネームバリューや情報に左右されて現場を決めている。
早朝から先行者が入川している支流もあれば、他のアングラーを一人も見たことがない支流もある。
全支流を隈なく探ってみようと、それもワンシーズンでというのは結構なエネルギーを要するので僕のようなモノ好き以外は普通やらない。
渓流釣りは沢山歩くから、魚影を全く確認できずに遡行し続けると疲労感だけが残る。
10km以上渓を歩き続けるモチベーションは魚影がそれなりに確認できているからこそ維持できる。
魚影は確認できるけど釣れない場合、それは自分自身の能力の問題なのだ。
特に瀬釣りは奥が深く、一朝一夕に上達するわけではない。
ポジションの取り方、ルートの読み方、着水点の決め方、回収時のメリハリの付け方、そしてロッドワークと。
何よりロケーション分析能力が重要だ。
渓魚相手に失敗はほぼ許されず、下手な鉄砲数打っても当たらない。
2投目はないくらいのシビアさで流れと対峙しなければならない。
魚からバレやすいので時間と手数かけずに勝負をつけなければいけないのが瀬釣りだ。
実際に魚がプラグに強く反応するのは1投目である場合が多い。
強くというのはバイトするということ。
瀬の場合追い食いさせることは難しく、基本ニアミスで食わせる。
何故かというと瀬付きの魚はポジショニングを強く意識しており行動範囲を狭めている傾向だし、そもそも移動できるエリアが極端に狭いから。
アユの友釣りが成立する理由と類似していて、テリトリー意識に近いものがあるのかもしれない。
強い個体(相対的に大型の個体)は良いポジションを抑えているから、それを逆手に取ればサイズも狙えるはずだ。
だからロケーション分析が重要なのだ。
一々考えなくても経験積めば勘が働くものだが。
その域には遠く及ばないのが僕の現状だ。
今は初期の試行錯誤の段階。
いつもの如く早朝から入川した。
エントリーした場所でチビがワラワラとプラグを追ってきた。
20cm以上を1匹釣ったらクリアなので、
「今日でこの支流は終わりそうだ。」
そう思いつつ遡行したのだが、その後上流に行くに連れ徐々に魚影が薄くなり川からの反応が消えていった。
スプーンまで使ってチビを釣るのがやっとの状態。
あっという間に退渓ポイントまで来てしまった。
しかも滝下の水深のあるプールで根掛かりしたホッテントットをロスト。
2m以上の深さのボトムの石の間にリップが挟まったので回収不能だった。
良型のチェイスもあったのでムキになって攻め込み過ぎたようだ。
それで踏ん切りがつき一旦退渓し、どうするか思案。
入渓ポイントが一番魚影が濃かったのでそこより下流が良いのでは判断しエントリーポイントを探った。
ところが無い。
崖の下を川が流れているため高い崖を降りなければならず、ちょっと危険だ。
それでも下流に歩きながら入渓点をチェックし、ここならなんとかなりそうというやや傾斜の緩い竹藪を見つけ、竹に摑まりながらズルズルと崖降りしてなんとかエントリーできた。
そこから遡行をリスタートしたのだが魚影の濃さは半端なかった。
チビばっかりだったが経験したことがないほど魚は居た。
こんなのがバンバン釣れた。
ただサイズが出ない。
パッと見、これはいったかと思ったが19cmと僅かに足りず。
その後はチビの入れ食い状態。
まあそれは大げさかもしれないが渇水状態にしては良く食ってきた。
ほぼ全て瀬での釣果だ。
沢山釣ったが実はそれ以上に沢山逃していて効率は決して良くなかった。
スレ知らずを良いことに雑な釣りをしたわけではないのだが、結果的に得意なはずの瀬釣りの難しさを実感することに。
「ここは数が出るので逆に20cm以上は無理かな」
諦めのムードが漂い、リミットにしていた時間を過ぎてそろそろ止め時を意識していた頃にようやく。
腹パンの妙にグラマラスな個体だった。
一瞬ニジマスかと思ったがちゃんとアマゴだった。
多分このエリアでは大型の部類に入るであろう個体がヒットしたピンポイントと前後のロケーションを確認し、この子が付いていた理由を自分なりに分析した。
「なるほど」
決めつけは良く無いがいろいろと理解した。
こういうことが経験値の蓄積に繋がるのだ。
はっきりわかったことは、瀬釣りでのアップのアプローチは中途半端にアングルをつけずに、それこそどアップにキャストし流れに平行に近い(わずかに斜めアングルが良いかな)ルートで引いてくるのが良いこと。
つまりラインメンディングに気を配れば、ライン(ハリス)を魚が意識しなくて済み、違和感を与えない。
ラインが水流に絡まないので警戒心を呼び起こさせずに済むということ。
アプローチの精度を上げる以前に必要な要素だと思う。
何処に魚が付くかは誤解を与えるだけなので説明しないが、前後のロケーションを含めての回答なので、ピンだけ探るのでなくもう少し広いエリアを設定してからヒントになる変化を集めつつ絞り込んでいくのが良いと思う。
だから歩きながら常に地形を頭に入れていかなければならない。
文章にすると簡単だが、実際に正解を見つけるのはそう簡単ではない。
今の僕にとってはね。
疲労感やマンネリ感やメマトイのしつこい纏わりつきで気が散って判断を狂わせたりするしね。
そういえばハッカ油スプレー、アブは寄ってこないけどメマトイにはあまり効かないような。
もっと頻繁にシュッシュッした方が良いのかしら。
メマトイは目というより偏光に寄ってくる感じだ。
眼病を発症する線虫を媒介するらしいのでナメてはいけないのである。
なんとかこの支流を2度目の釣行でクリアできたが時間が押してしまっため遅めの食事を取ったところで14時になってしまった。
あまり時間がないので近場の未開拓支流のリサーチに残りの時間を割くことにした。
本格的に遡行するというより入渓点や退渓点のチェックや大まかな魚影確認だけしておこうと。
交通量の多い県道沿いを流れる支流でどこから入渓したものやら見当が付かず車でウロウロしてしまった。
ようやく車を停めてエントリーできそうな場所を見つけ2時間くらい遡行した。
チビばっかだが、ここも人が入っていないので魚を容易に見つけることができた。
やはり瀬に付いている傾向で、瀬を中心にじっくりサーチすれば数はそこそこ釣れそうだ。
問題はサイズだな。
次回はサイズをある程度狙わなければならないのでちょっと大変かも。
ある程度時間をおいた方が良いかもしれない。
まとめて書くつもりだったが長くなってしまったので日曜の釣行の分と瀬釣りの戦術的な考察など次回に。