
余談から先に。
前回の釣行時、崖を下りて入渓する際に岩の上で足を滑らせて派手に転倒した。
背中から岩に叩きつけられるような落ち方をしたのだが幸いにもケガせずに済んだ。
ザックがクッションの役割をして衝撃をやわらげてくれたからなのだが、ザックの中身は無事ではなかった。
一番大きな荷であるスノーピークのクッカーが衝撃でひしゃげてしまったのだ。
気に入って使い続けているモノだし直せないわけではないのだが、この機会に別のクッカーを試してみることにした。
Toaks Ultralight Titanium 550ml Potwww.toaksoutdoor.com

クッカーとしては最小サイズ(これ以上コンパクトだと用なさない)だろうし超軽量だ。
アルミクッカーの4分の1の重さで、もはや荷とすら言えない軽さ。
はっきり言って湯を沸かすくらいしかできないと思うが、これを何とか使いこなそうと。

カップ麺をバラして現場に持っていけばザック内の嵩が減るし、コンパクトクッカーが使えるのではと思った。
結論としては、ギリ使えたかな。
湯量を少し減らして麺を砕けばOKという感じだった。
シャウエッセン3本を茹でることは問題なし。
カップ麺は嵩の関係でミスマッチだと分かったから別メニューを今後考えていきたい。

先週末は早川水系のイワナ沢に釣行した。
前泊はせず2時起きで自宅を出発。
5時に到着したが、車止めは登山客たちで満車になっていて停められず。
仕方なく少し離れたところに停めた。

入渓場所までは林道を2時間歩く。
時間の無駄でしかないのだが、ここは自転車を使えないので歩くしかないのだ。

林道を2時間歩いた後登山者が付けたトラロープを利用させてもらって崖を下り、ようやく入渓。
500m上流の堰堤は巻けないことがわかっているからUターンすることを前提に遡行を開始した。
さてイワナ達の反応はいかに。

あまりよろしくない。
足跡多数なので直近で人が入ったようだ。
まあどんなに面倒い現場でもそこに魚が居さえすれば渓魚釣り師は出没するのだ。
魚影の濃さ故数釣りできると期待してカウンターまで持ってきたというのにアテが外れて少しがっかり。
ポツポツと釣れる7寸もあまり気を晴らしてくれない。
イワナだし。

以前来た時は8寸未満は釣れなかったのに、釣れる個体は7寸ばかりというのも気になった。
サイズは期待していなかったけど、流石に小粒過ぎて気が乗らない。
「もはや数はでなくても良いからシャックを連れてきてくれ!」
そう願いながら遡行を続ける。

イワナ狙いとアマゴ狙いでは戦術が微妙に違う。
時期にもよるが、基本的にアマゴは流れに付くイメージがある。
だから流れを利用した線の釣りが本筋だ。
一方イワナはカバーにつくイメージがある。
だからロケーションの中で目に付く変化要素を打っていく点の釣りになる。
どっちが釣りやすいかと言えば、イワナの方が分かりやすいからバイトを取りやすいように思っている。
反応(執着心)もイワナの方が相対的にはっきりしていて手応え得やすい。
イワナは貪欲でアマゴは狡猾というのが魚種ごとの性質だと思っている。
この日、イワナ達は瀬に付いていた。
アマゴ釣りばかりやっていて、イワナ釣りの経験が乏しい僕の中にイワナが瀬に付くイメージはなかった。
だから最初は懐疑的だったが、途中から確信に変わり、瀬釣りを中心にこの日の釣りの戦術を詰めていった。
瀬釣りなので線の釣りである。
短距離走ではなく中長距離走である。
よってハイインパクトは必要ないからバギースピナーは使わず管スプーンのみでアプローチした。
アップクロスでやや流速の影響を減らし緩いテンションで軌道を描く。
時折シャクってレンジをコントロールし根掛かりを回避する。
するとイワナはルアーを長い距離追っかけてくる。
アマゴの場合手前で反転して去っていくのだが、イワナくんはより執着してストーキングしてくるようだ。
そしてピックアップ直前で面白いように食ってくる。
「何故もっと早く食わない?」
不思議に思いつつも、あまりにも再現性があるために、やがて疑問すら持たなくなった。

サイズもぼちぼちと上がり始め、8寸が中心になっていった。

また良い所にフッキングしているんだわ。
合わせもアマゴほどシビアでないからラフにいける。
「フィーッシュ!はい、フッキングOK!」
バス釣りか?みたいな適当で軽いノリで次々に掛けていく。
アマゴみたいに異物と感じて速攻吐き出すことは無いのかしら?
こういう単純な釣りも楽で良いかもと、少しづつ気分が乗り始めた。
瀬で釣れるし、フッキングは決まるし、良いんじゃね。

こういうポイントでイワナが釣れるイメージ無かったのだが。
ちょっと認識を改める必要がありそうだ。
どう見てもアマゴのポイントだよね。
ここでイワナが釣れる不自然に首を傾げつつも尻上がりに釣果が伸びていった。
ちょっとキモを掴んだ感じで調子に乗った。

時折9寸も混じるようになった。
「あとはシャックが出てくれれば。」

こいつも9寸強だが尺まではない。
痩せぎすが多いイワナとしては太めで良い型だけどね。

ルアーのカラーはあんま関係ない感じだった。
ゴールド、真鍮、ブラックレインボー、どれも大差なく釣れた。

僕はイワナの見た目があまり好きではないけど、体色のバリエーションがあって、その点では楽しめると思う。
妙に黒い奴とかね。
ヤマトイワナを特別視して貴重がる人がいるけど、体色も模様も個体差がほとんどない。
ニッコウイワナのバリエーション変化の豊かさの方が個人的には楽しませてもらえる。

この日の釣果の大半は瀬でのものだった。
上写真の瀬で5本釣れた。
もっと精密に狙えば、ここだけでつ抜けることも可能だっただろう。
後から振り返れば結構雑にやっていたからね。
他の釣り師は瀬はほとんどやらなかったと思われ、まるまる竿抜けになっていた。

逆にこういういかにもイワナが付きそうなポイントでは沈黙した。
叩かれていたからなのか、単に瀬に出ていてお留守だったのかは不明。

気付けば、カウンターの数字が30を超えていた。
菅スプーンのみでこの数字はまずまずだろう。
バギースピナーだったら50近くはいっていたのではないか。
管スプーンのポテンシャル確認中なので余程渋い状況でもないかぎり他のルアーを使う気は無かった。

この日の最大サイズがこの子。
尺にはちょっと届かないかな。
泣尺出ただけで十分ちゃ十分。
しかも瀬で釣れたし。

普通はスルーするポイント(イワナ釣りなら)で複数ヒットだから痛快だ。
足跡があるのは釜などの大場所付近だけだったことから他の人には無視されたのだろう。
ラッキーだったと思うが竿抜け釣り師の面目躍如。
こちとら激戦区で鍛えられているからね。

この子でちょうど40本。
そろそろ退渓のことが頭にチラつき始めた。
下山には3時間くらいかかりそうだから早めに切り上げないと林道の閉門に間に合わなくなるからだ。

地形的にも瀬がほとんどなくなり釜中心の地形になった。
魚影も薄くなり始め(というか竿抜けがなくなってきた)カウンターの数字の伸びが鈍化した。

サイズ的にも尺上は期待できそうにない。
まあ結局直近で人が入っている現場では型は出にくいのだろう。

管スプーンのポテンシャル確認は十分できたので、その点では満足だ。
今後メインで使うことになるだろう。
ピンを打つルアーではないけど、その分広範囲にサーチできる点が強みだ。
瀬釣りでは特に有用だと思う。
どアップの場合は、少し縦の釣りをイメージしつつ流速に乗せない弱いテンションで引きシャクリのメリハリ強めにすれば十分誘えることもわかった。

この子が最後の釣果で退渓間際に出た。
50には少し足りなかったが、前回はバギースピナーのみ使って同じくらいだったから健闘したと言えるのではないか。
最初釜で反応が悪くて苦戦したが瀬釣り中心に切り替えてからは順調に釣果が伸びた。
イワナが瀬に付くのは時期的なものなのか、僕には良くわからない。
ただいかにもアマゴが釣れそうなポイントでイワナが連発する光景は不自然ではあった。