カール・フロッチ vs.ジョージ・グローブス

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 Date: 2014-05-31

Where: Wembley Stadium, Wembley, London, UK

Division: super middleweight (168 lbs, 76.2 kg)

Title: IBF and WBA Super World super middleweight titles

Carl Froch 32-2-0 (23 KO)

 vs

George Groves 19-1-0 (15 KO)

 Result:  Carl Froch def. George Groves (TKO, round 8)

 

 強烈なワンパンチノックアウトで決着した試合の英語の記事の見出しによくある、

『Brutal right hand』がまんま当てはまるようなフロッチの一発。

ワンツーですけどね。

ジャブでグローブスの顔面の位置を右の軌道上に置いてから狙い澄ましてズドン。

最も強くコンタクトする距離とタイミングでしょう。

決着はワンパンチでしたが、展開自体は序盤からフロッチペースでした。

プレッシャーをかけ続けてグローブスに余裕を与えてなかった。

フロッチは自分の耐久力に自信があるのでしょう、ある程度の被弾は覚悟でグイグイ前に出ていきます。左手を下げてね。

そして手を出す時は数をまとめます。

一方のグローブスは単発気味。

単純な見栄えはグローブスの方がいいんです。

パンチはシャープでフォームもいい。

そして単発とはいえクリーンヒットさせているんですが、フロッチまったく怯まない。

警戒するわけでもなく何事もなかったように出てこられるからたまりません。

皆このパターンでフロッチに押し切られてしまう。

ディフェンス力の定義は、相手のオフェンスを無効にする能力。

試合において相手のパンチを100%かわすのは無理ですから打たれたときの耐久力もディフェンス力に関連する能力なのではないでしょうか。

タフだからディフェンス力があるという意味ではないですけどね。

かわしきれなくて多少被弾してもへっちゃらなボクサーは、強気にオフェンスにいけますから強い、メンタル的にもね。

シュガー・レイ・ロビンソンとかマービン・ハグラーとか案外打たれてますよ。

決してディフェンスマスターではない。

というよりオフェンシブなスタイルだからそうなるわけで。

多少打たれても何事もなかったように打ち返しているから試合が噛み合い観ていて面白いし。

打たれないことに気を取られすぎているボクサー(だれとは言いませんが)は、どんなにハイレベルなディフェンススキルを有していても観戦者に多少なりともストレスを与えるもんです。

あまり打たれないことが前提ですが、タフであることもボクサーの能力を評価する上で重要な要素なんだなと。

フロッチ-グローブスを観ていてその感を強めました。

 

 

 

 

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