まだ納車されていないのだけど初めてホンダ車を所有することになるので車ネタをサクッと。
スズキ
ミツビシ
過去所有してきた国産車のメーカーを時系列にしてみると、
そう、トヨタとホンダの２大国産メーカーがないのだ。
あとスバルも縁がなかったね。
特に嫌いなメーカーというわけではないのだが何となく敬遠していたというか、欲しい車種がなかったというか。
ホンダに関してはメーカーそのものというよりディーラーの印象が悪くて避けていたのかもしれない。
大学生の時、車が欲しくて必死にバイトして金貯めた。
秀逸なデザインのイルムシャーが欲しかったのだが、ターボより自然吸気エンジンが当時好きだったため出たばかりのハンドリングバイロータスにした記憶がある。（いすゞとロータスはGMグループ企業だった）
まあ若さ故外連味に惹かれたのかもしれない。
ジェミニと競合させて検討していたのがホンダのCR-X（２代目）だった。
どちらかと言えばCR-Xの方が欲しかったのだが、いすゞに軍配を上げた理由はディーラー（担当セールス）の対応がいすゞの方が圧倒的に良かったからだ。
20歳の大学生相手にちゃんとした営業をしてくれたのだ。
特に値引きが大きかったわけではない。
熱心ではあった。
しつこくない程度に何度か自宅アパート（家賃２万のボロ）に営業に来た。
頼んでもいないのに試乗させてくれたりもした。
単に営業ノルマを消化したかっただけかもしれないが。
それはそれで社会勉強になるのだ。大学生には。営業の大変さが分かるからね。
一方のホンダは当時ベルノ店というディーラーがCR-Xを扱っていた。
バイトが休みの日に見積もりを取りに横浜南部のベルノ店に行き、試乗も申し込んだが断られた。
「特殊な車なので試乗車は置いてません。悪しからず。」
本当はあったかもしれない。
僕が一人暮らしの大学生だと知ると２０代半ばくらいのセールスの態度が変わったので、試乗したいだけで買う気のない輩だと思われたようだ。
見積もりの方も強気の塊みたいなもので、
「買う人はこれで文句を言わずに買う。」
という気持ちの悪い自信が漲っていた。
「競合車はありますか？」
あれっ、一応営業する気はあるようだ。
そう返答すると、ぷっ！という失笑が聞こえそうな気持ちの悪い笑顔になった。
「いすゞさんと競合されたのは初めてですわ。」
ジェミニの何が良いの？とも聞かれたので、
「４ドアセダンタイプなので後席も使えますし。」
するとまた失笑が漏れる。
「僕が大学生の時は隣に彼女を乗せられればそれで良かったけどね。」
と変なマウントを取ってきた。
お前にはどうせ彼女なんていないだろと言わんばかりの上から目線。
実際いなかったけどね。
「いや別にデートカーが欲しいわけではないので。」
気が悪いので帰りたくなったっけ。
勝手にホンダ（ベルノ店の営業マン）が転けたからとも言える。
ジェミニをオーダーし納車を待っていた頃、突然自宅に件のベルノ店セールスがやってきた。
「そろそろ、決めてもらえました？」
玄関ドアを開けて意外な訪問者に驚いている僕に彼はそう言った。
「何を？」
「いや、CR-Xに決まっているじゃないですか。今なら納車をそれほど待ちませんよ。在庫もあるので。」
こいつあれで営業してたんだ。買うわけないじゃん。あの態度取られて。
「ジェミニに決めてもう注文して金払いました。」
「えっ！いすゞにしたのですか？マジっ？いやいやいすゞに負けるなんてありえない。」
いやお前がありえないよ。
「しかも現金で買ったのですか？大学生が！きっと親御さんに買ってもらったんですね。全く羨ましい。僕が大学生の頃は… 」
「いえ、バイトして金貯めていたんです。車欲しくて。」
「いすゞに負けるなんてありえないわ！」
と再度呟きながら彼は肩落として帰っていった。
その後大学を卒業して保険会社に入社したのだが、配属された地方の支店の取引先にホンダディーラーがあり否応無しに営業させられた。
当時プレリュードというヘンチクリンな２ドアぺっちゃんこクーペが大人気で飛ぶように売れていた頃だ。
若いセールスが多いディーラーで大した努力をしなくてもプレリュードが売れたため勘違いしている態度の大きな人が目についた。
「横浜のあのベルノ店のセールスを思い出すな。似てるわ。」
そう思ってウンザリしたものだ。
僕のディーラー嫌いはその辺りから始まったのだろうね。
仕事の関係で取引先のディーラーから何台か買ったが、もう３０年ディーラーから車を買っていない。
整備工場の業販とか中古車屋とかリースとか。
ディーラーに行くと嫌な記憶が蘇るのだ。
不愉快な思い出は他のディーラーにもあり決してホンダに限ったことではないのだが。
親しみやすい業販などの方が僕には合っているのかな。
