ショートレビュー パッキャオ- バルガス

 

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Date: 2016-11-05

Where: Thomas & Mack Center, Las Vegas, Nevada, USA

Division: welterweight (147 lbs, 66.7 kg)

Title: WBO World welterweight title

Result: Manny Pacquiao def. Jessie Vargas (unanimous decision, 118-109, 118-109, 114-113) 

 

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マッチアップ:★★★

スリル:★★

スキル:★★★

印象度:★★

 

 

予想通りリングに上がり続ける戦う国会議員パッキャオの7ヶ月ぶりの復帰戦。

復帰戦じゃないだろうと突っ込みたいところだが「引退」をパブリックにアナウンスしてはいたのでそういうことで。

相棒がね、ボブ・アラムだからこういう展開はあるのが普通だとみんな思っていたのだけど。

試合自体は特に波乱要素はなく、デイブ・モレッティがバルガスに6ポイントも与えるという奇行に苦笑いしただけだった。

歴戦の強者パッキャオの強みはフットワークとポジショニングの妙だと再認識。

手数は以前に比べれば激減しているが、それは体格差がある相手をオフェンスで圧倒するスタイルが維持できなくなっていること、

それと、らしくないリスクマネジメント意識(ディフェンスへの気配り)の高さのためだろう。

以前にましてよく上体を振るし、危険なエリアに身を置こうとしないし、相手のカウンター発動を察知した瞬間に手数を控えるしと、

すっかり普通のボクサーですね(笑)

リング上の絵図らとしては、もうパックマンのパフォーマンスで驚かされることはないのかもしれない。

ベテランらしく上手いパッキャオを今後も観ていくのだろう。

マルケス戦での派手なKO負けが逆にパッキャオのキャリア延命の要因になっているのが面白い。

ロベルト・デュランがハーンズに屈辱的なKO敗戦した後にも延々とリングに上がり続けて活躍できたことと同じだね。

体格差の克服がキーワードなんだけど。

そういえばデュランもアラムがバックアップしてたな。

長年ボクシング界に巣食う妖怪だね。アラムは。

さて次戦、アラムの持ち駒テレンス・クロフォードは相性が悪そうなので(敗戦リスクが高いだけでなく凡戦リスクも高い)ファン目線なら回避が妥当。

スペンスやサーマンはリスクしかないので論外。

どうせ復帰するであろうメイウェザーとの再戦が一番見たいかな。

マーケットを読んでアラムがどんな計算をするのか。

戦う国会議員、あと2.3試合はやりそう。

酷い負け方をしない限りはね。