官能的なプラッギング Part.2

 

 

 

今秋も渋い状況のホームリバーであったが、居付き個体の老獪さは年々増すばかり。

上写真の子は小雨が降っている中、平瀬でアユがロットで動いた一瞬の時合を逃さずに食わせることができたのだが、かなりシビアな状況だったことからK2F142改を流芯の中で浮遊させていたら衝動起こしてくれた。

群れの動きに連動できない体力の落ちた逸れアユ個体を演出する意図がハマったケース。

流芯の太いトルクの流れに逆らえずにフラフラ流されてしまった弱ったアユ個体に見えたためにロックオンしたのだろう。

こういうストーリーが官能的な感情を掻き立てる。

釣れたからではない。

バイトさせるまでのプロセスに要因がある。

小さいプラグでは演出した感が得にくいのは想像がつくだろう。

 

 

状況を正確に把握できていないシーズン初現場の場合はデフォルトプラグを使う。

上写真の子は今シーズンから戦力に加えたK2LM132 で食わせた。

瀬釣りではやや使いにくいが、オープンウォーターエリアでの集魚力は十分で、たとえ時合とマッチしていない状況であっても魚の反応をそこそこ得られる。

渋い低活性な状況では流石に空回りするが、なかなか使い勝手が良いプラグである。

現場デビューしたばかりの新参だが、今のところサーチベイト的な役回りだ。

食わせる能力も手持ちのデフォルトプラグの中ではトップレベルではないか。

使いやすく、かつ使い倒せるプラグなので出番が多い。

今後も主力に定着する可能性が高い。

 

 

この子もK2LM132が連れてきた。

単純なU字エフェクトで食わせた個体だ。

あまり小細工は得意でないのか普通にU字引きで誘うのがストロングパターンという印象だ。

U字で淡々と引いているときに唐突にゴンとくるケースも単純が故に官能的だ。

アドレナリン出るよね。

姑息に(戦術的に)狙い過ぎている時以上に。

これぞスズキ釣りという、ビギナーから上級者まで等しく醍醐味を感じるメソッドだ。

単純が一番楽しいということだろう。

 

 

K-TENブランドの古参であるブルーオーシャン(型番: BK〇〇)の中で僕が重用しているのは、

『BKSP115』

サスペンド設定のモデルなのだがニュートラルモードの個体に効く時があり、上写真の子も全体的に活性の低かった今秋のベストフィッシュと言える食い方をしてくれた。

緩い流れの現場で魚が居るかどうかも定かでない中、サーチベイトのK2LM132などに全く反応しなかったが、見切って帰る間際に試したプラグがBKSP115改だった。

中層を漂わせていたら重い手応えと共にBKSP115改が魚を連れてきてくれた。

ターゲットを選ばないBKシリーズは古典だが、その汎用性の高さが魅力のミノーだ。

そして官能的なプラッギングを成立させてくれる信頼すべきプラグである。

 

次にトップウォータープラグだが、このカテゴリーで遊べるかどうかはフィールドの状況次第だ。

昔のホームリバーであればトップで普通に食わせることができた。

むしろミノーよりトップの方が食わせやすかったりする時も多々あった。

現状では魅せプラグとして機能させている。

食わせたいけど中々そこまでいかない悲しい現実があるからだ。

無理なことを押し通しても最終的に無理である。

でもトップを使いたい。

で、かつての4番バッターを代打専任で起用するが如く、単に活性上げだけのために使っている。

トップはペンシルベイトを使う。

ペンシルベイトは小技を効かせることができるからだ。

自発的なアクションがない分マニュアル操作で思い通りのことができる。

そういう意味ではペンシルベイトの万能性を利用しない手はない。

例えば流下しくるアユを演出する。

僕は流下してくるアユの群れを沢山見てきたのでそれをイミテートすることができた。

全く同じようにはできないが、かなり近い見せ方ができる。

ポイントは二つ。

一つ目は、流下してくるラインをなぞること。

地形の関係で流芯が複数になっているエリアなどはどのラインでアユが流下してくるのかをチェックしておかなければならない。

これはとても大事なことでありその観察なくしてトップでの活性上げ戦術は成り立たないと言える。

二つ目はプラグの浮き姿勢の変化を見極めることだ。

主にメンディングとロッドワークで微調整をする。

これは引き波と水中から見えるシルエットを流下アユっぽく演出する意図がある。

適当にトップを引いてもほとんど効果はない。

プラグで自然界の現象をデフォルメできるかどうか。

川面と相談しながらメンディングスキルを上げる必要がある。

結局トップには出てくれないので(バイトすら稀)次の工程に移行する。

つまりトップ戦術は段取りに過ぎないのだ。

ペンシルベイトから次に食わせのミノーにチェンジすることで完結するという流れ。

最終的にミノーで食わせれば良い。

この面倒くさい戦術のメリットは個体をスレさせずにバイトへ誘導できる点だ。

最初からミノーを使うと老獪な居付き個体を騙すことができずにスレさせ、結局徒労に終わってしまいがち。

ミノーの一撃性を高めるための段取りとしてのペンシルベイト。

まあ実際僕はこれをやっているが、書いてて虚しくなってきた。

やっぱり昔のようにトップで普通に釣りたいからね。

ただトップを食わせのプラグとして使う現場がないわけではない。

極期間限定ではあるが、水量の少ない状況で僅かにぽっこりと水面から顔出した中洲の瀬上がり部などにアユが群れている時があって、それを下流側で待ち構えているスズキがいることがある。

流石にカスタムミノーですら攻められない水深なので(根掛かる)ペンシルベイトの出番となるわけだ。

アザラシをサーフで波打ち際まで追い詰めて襲うシャチのようなアタックをしてくるので実にエキサイティングだ。

まあシーズン中に一回あるかどうかのシチュエーションだけどね。

ペンシルベイトはマーケットにマッチするものがないので必要な特徴を備えたプラグを魔改造してホームフィールドにアジャストさせている。

かなり特殊な使い方をしているTKW140改もダイビングペンシルと言って良いかもしれない。

着水後にウェイトを移動させないようなメンディングをすることで流下アユを演出できるからだ。

当然アップストリームでのプレゼンだ。

 

Part.1  Part.3へ続く