同系列ものを一気読みしたので備忘録として。
『消された一家』と『モンスター 尼崎連続殺人事件の真実』はノンフィクション作品。
『ケモノの城』と『殺し合う家族』は北九州連続監禁殺人事件をベースにした小説。
世間を震撼させた北九州連続監禁殺人事件にフォーカスした『消された一家』はメディアが報道を控えたということがキャッチコピーや虚仮威しではないのがわかる。
実際にあった事件であるが故、怖さ倍増である。
好き者しかオーダーしない完食不可能な激辛カレーを無理して食べるようなヤバさがある。
この手を読もうとする心理って単なる好奇心からではなく、怖いもの見たさ、ホラー愛好に通ずるものがあるかも。
まあ退屈な日常の中に強烈な刺激が欲しいのならどうぞ的な。
小説の元ネタになった事件の詳細(かなりの確度で事実に沿っていると思われる。だから怖い)を記している。
作者は事件当事者の一人である緒方純子と面談および文通をしているためか、幾分彼女に肩入れしている感があり、そこに違和感を覚えた。
内容は似ているが複数の家族が生贄になっているためより複雑。
相関図や時系列の年表と照らしながらでないと解りにくい。
主犯格の角田美代子が逮捕後も黙秘を続けた挙句留置所で自殺したため真相が解明しきれていない。
読後、消化不良感を持ったのはそのためだろう。
作者お得意の警察モノの体裁。
クライマックスまでのプロットは良くできている。
事件捜査の過程を楽しむような読み方ができるが、最後はなんだか雑だな。
読者を迷子にするのがお約束なのか?
ここ何日か浸ってしまっていたダークな世界のトリを飾る内容。
家族の取り込まれ方などに納得できない部分もあるが、悪人を悪人としてここまで描き切ることには感心。
『北九州・・・』の主犯格二人、松永太と緒方純子への判決は前者が死刑、後者が終身刑なのだが、松永にマインドコントロールされ抵抗する術がなかった緒方への情状酌量の余地が認められている。
二人をモデルとした富永(松永)と貴子(純子)の運命は事実通りではない。
悪いやつを徹底的に悪く描くと、そいつは結局退治されないという結論は、それなりの説得力を持つのかなと。
本日の獲物。
Nina Simone : At Carnegie Hall
Tracklist
A1. Black Swan 6:13
A2. Theme From Samson And Delilah 5:50
A3. If You Knew 3:35
A4. Theme From Sayonara 2:35
B1. The Twelfth Of Never 3:20
B2. Will I Find My Love Today 6:55
B3. The Other Women / Cotton Eyed Joe 7:25
Credits
Arranged By – Nina Simone
Bass – Lisle Atckinson*
Design – Funckler Records
Drums – Montego Joe
Engineer – Dick Alderson*
Guitar – Alvin Schackman*, Phil Orlando
Producer – Jack Lewis
山中千尋 : Monk Studies
Tracklist
A1. Heartbreak Hill 5:06
A2. Pannonica 5:06
A3. Nobody Knows - Misterioso 2:29
A4. In Walked Bud 5:56
A5. New Days, New Ways 4:39
B1. Ruby, My Dear 4:38
B2. Rhythm-a-ning 4:00
B3. Criss Cross 4:15
B4. Hackensack 4:43
B5. Abide With Me 3:31
Credits
Bass – Mark Kelley
Drums – Deantoni Parks
Piano, Synthesizer, Organ [Hammond B3], Keyboards [Fender Rhodes], Producer – Chihiro Yamanaka