ショートレビュー トラウト - ヘルナンデス

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Date: 2015-09-08

Where: Hollywood Palladium, Hollywood, California, USA

Division: middleweight (160 lbs, 72.6 kg)

Result: Austin Trout def. Joey Hernandez (KO, round 6) 

  

  Austin Trout vs. Joey Hernandez  

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BoxRec

 

この試合に限らず、2013年の連敗後の4試合でトラウトは確実にスタイルを良い方向に変化させていると思います。

連敗以前はロングレンジ主体でいかにもオーソドックスな読まれやすいオフェンスでしたが、徐々に改善されてあまり単調さを感じなくなってきました。

リズムアップしているわけではないのですがメリハリが出てきているというか。

マッチアップ相手とのレベル差も要因ですが、試合ぶりに華を感じるようになってきたというか。

具体的には足さばきに変化が見られるんですね。

スタンス広めで膝が内側に入るため左右の動きはシャープなのですが、前後の動きがややトロかった(そこをアルバレスに突かれてロングレンジから鋭く踏み込まれて大きなパンチを当てられてダウンした)のですが、

後ろに下がるのではなく回り込む(サークリング軌道)動きに変わっています。

そのことによりディフェンスルーティンとしてのフットワークではなくオフェンス発動のためのポジショニングの意味合いがより濃くなっている。

懐の深いサウスポーのボクサータイプとしての強みをよりオフェンス方向に活用しつつある感じ。

連敗はキャリア的には痛かったですがちゃんと肥やしにしているのではないでしょうか。

ちょっと長谷川穂積的なにおいも感じます。

サウスポーのボクサータイプのお手本としてね。

耐久力があまりないことはバレちゃっているのですから魅せるディフェンスとオフェンスのコンビネーション、連動性をどう極めていくかですよ。

そういう意味で今後のトラウトには期待できるかもと思わせる試合でした。

 

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