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 アミール・カーン vs. カルロス・モリナ

スーパーライト級12回戦 アミール・カーン vs. カルロス・モリナ/米国ロサンゼルス>

トレーナーをフレディ・ローチからバージル・ハンターに変えたカーンの復帰戦。
バージル・ハンターといえばアンドレ・ウォードを指導しているトレーナーとして名前を売ってますね。


人気者カーンは一般受けする派手なボクシングスタイルにチャレンジしましたが失敗。
オフェンシブなスタイルを志向するには打たれ弱すぎたのが原因でしょう。
方向性としては間違っていなかったと思うのですが、対戦相手の力量やスタイルを無視してまでやれるほど頑丈な顎は持っていなかったとも言えます。
特に左フッカーには危険なスタイルで戦っているように思います。
カーンのストレート攻撃には華があるのですが、右を打った後の戻しが遅くオンガードまでのタイムラグがあり過ぎです。
打ち終わりを狙われていることをご本人分かっているのかしら?
モリナ戦も前半はアグレッシブが故にディフェンスの隙が多かったように思います。
見ている観客は楽しめますが、危ないタイミングで左フックを狙われていました。
モリナにパンチがないことが前提だったにせよ、
「おいおいガルシア戦で懲りてないのかね?」と思ってしまいましたね。
試合後半はスタイルを変え、アウトボクシングに徹してました。
トレーナーの指示なのでしょうか?
だとするとハンターをトレーナーにして正解だと思います。
カーンの魅力、最大の強みはスピードです。
最大の弱みは耐久力の無さです。体に柔軟性が無いからでしょう。
そして優秀なストレートパンチャー。
単純な比較はできませんが、トミー・ハーンズをベンチマークしてみてはどうでしょう。
まあ、ハーンズの方がパンチはありますが、スピードを生かして弱点(顎の弱さ)をカバーしていた点は参考になるのでは。
ギクシャクとロボット的な硬い動きなのだけど兎に角速い。特にハンドスピードに優れる等共通点がありますよね。
多分カーンはどちらかとうとレナードのような一般受けするスタイルになりたいのでしょうが、難しいことはわかったはずですから。
ストレートパンチに特化して兎にオフェンスでは相手を突きはないしていくこと。
モリナ戦の後半のようにフットワークを使って時には相手の射程から離れる時間帯を設けること。
それと相手がファイタータイプでガンガンくるのであればカウンターを取れるシチュエーションを作ること。
マルコス・マイダナ戦が難しい試合になってしまったのはカウンターが取れなかったから。
だからマイダナはまったく怖がらずに前に出てきたのです。そしてラフファイトに巻き込まれてしまった。
マイダナ戦は勝ちましたが相手のスタイルを許容するキャパシティを持っていないのは確か。横綱相撲を志向してはダメよ。

とりあえず復帰戦を飾ったカーンの今後が気になります。
ボクシング界を牽引していくほどではないにせよまだまだ魅力的なボクサーですから。
エリート路線、カラード、派手なキャラ、スタイリッシュ、英国での絶大な人気、たまに負けても商品価値はそう簡単には落ちないでしょう(笑)
ハンターとの二人三脚が軌道に乗り安定感のあるスタイルが構築されるまでは、タフで打ち合いを好むハードヒッター(ルーカス・マティセやブランドン・リオスのような)との対戦は避けた方がいいかな。
この試合を観てその感を強めました。