Phalacrocorax carbo

カワウの学名です。

現在ホームリバーで最も多く見かける鳥であり、漁協や鮎師の敵である。
水産資源であるアユやアマゴのカワウによる食害は相当なものがあり関係者は頭を悩ませているようです。


僕がホームリバーで釣りを始めた15年ほど前はそんなにカワウを見かけた記憶がないんですけどね。
そもそも1970年代は河川の水質悪化が原因で絶滅が危惧されていた種ですから。
それが今では害鳥化しているなんてね。
以前はアユやウグイが成魚になる秋〜初冬に群れを成しているだけでしたが、
現在は春にもロットで見かけるようになりました。
編隊を組んで餌場に向かうのを度々見かけます。
ホームリバー周辺には500羽程度生息しているという話ですが、感覚的にはもっと居るのではないかと。
カワウがアユやアマゴのみを食べているわけではないですが、
以前は個体数の多かったウグイが姿を消しつつあるなかでカワウのターゲットが
アユにシフトしているであろうことは容易に想像がつきます。
アユは遡上が減っても人間が稚魚を放流していますから一定のストックは必ずあるわけですから。
カワウ1羽が一日に食する魚は500gだそうです。
仮に500羽生息しているとすると、
1日分 500g×500=250kg
1ヶ月分 250kg×30=7,500kg
8ヶ月分 7,500kg×8=60,000kg(アユが河川内に居る期間)

60tの魚がカワウの胃の中に収まってしまう単純計算。
アユ釣りへの影響は確実にあるでしょうね。
一方でホームリバーの他のフィッシュイーター、
例えばナマズなどはここ10年で急速に生息数を減らしています。
ナマズ自体もおそらくカワウに食べられてるのでしょうが、
カワウのターゲットにならない成魚であってもカワウに駆逐されてフィーディングエリアを失ってしまっているのかもしれません。
いやになるほどルアーを追ってきた外道の王者ナマズの姿を最近はほとんど見かけなくなりました。
カワウだけが原因ではないでしょうけどね。

ところで上の写真ですが、なんとフッコを咥えるカワウです。
そうターゲットになっているんですよ。
こわいですねー。

以前、カワウがフィーディングしていることをお魚探しの手がかりにしていた時期がありましたが、
今はそれをしていません。むしろ逆。
つまり川の食物連鎖の頂点はカワウだという前提で、
カワウが幅を利かせているエリアにはフィッシュイーターが居着かないのでは?という仮説。
ナマズが駆逐された経緯がね、それを証明しているのではないかと。