ショートレビュー コット-亀海

 

f:id:duran3616:20170824202718j:plain

Date: 2017-08-26

Where: StubHub Center, Carson, California, USA

Division: light middleweight (154 lbs, 69.9 kg)

Title: vacant WBO World Super Welterweight title 

 

f:id:duran3616:20170827160125p:plain

 

マッチアップ:★★★

スリル:★★

スキル:★★★

印象度:★★★

 

 

本当はこの試合ではなくリアルタイム観戦したメイ-マクレガーを取り上げるつもりだったが、ボクシングファンとしては試合内容に見るべき点がほとんどなく、これといった感想も思い浮かばず、つまり何も書くことがないので止めた次第。

観戦後、何か食べなれない変わった食べ物を口にしたような気分になり、お口直しのつもりでコット-亀海に救いを求めた。

こっちはまっとうな僕の良く知るボクシングの試合だったので(当たり前だ)だいぶ気分的に落ち着くことができた。

うーん、やっぱりコットは上手かった。

亀海は手数が良く出ていたし、彼がやれることはやりきったはず。

何故あれだけ積極的にコットを追い回していたにもかかわらずペースが取れなかったのか? 

というかワンサイドになってしまったのか?

それは単純にコットの足を止めようとしなかったから。

いや、しようとしていたのかもしれないけど出来なかったのかもしれない。

名を残したプエルトリカンの名選手、例えばウィルフレド・ゴメスやエドウィン・ロザリオも同様なのだが、フットワークに特徴がある。

所謂アウトボクシングのためのそれとは微妙に違うのだ。

ポジショニングのための足さばき。

ここで言うポジショニングは相手の死角に移動するという意味。

ロープ際で左フックをボディと顔面にダブルで打ち込んだ後、単純に右をフォローするのではなく、相手の避けにくい出所アングルにするために小さなステップを踏んで体の位置を動かしてから右を打つ。

こういう細かい足の動きをナチュラルにそしてリズミカルに(プエルトリカン独特のリズムのため日本人には真似しにくい)やられると一本調子なファイターは後手を踏む状況に持って行かれてしまう。

今日の亀海がまさにそう。

試合を観ていて、

フットワークで逃げられたという感じはしないでしょ。

まったく打ち合ってくれなかったという感じでもない。

一見ボクサータイプとファイタータイプがマッチアップしている絵図らなんだけど、

コットは足を良く動かしているというだけであって、亀海のプレッシャーをかわしているだけではなく攻防の切替の瞬間がわかりにくい戦い方でペースを掌握していた。

フットワークはポジショニングのためというのはそういうこと。

よりオフェンシブに戦っているように見える亀海より、体で押されてボクシングしているように見えるコットの方が実はパンチを的確に当てる工夫をしている。

戦術とスキルが見事にリンクしているのがコットのボクシング。

それが良くわかる試合だった。

負けたけど米国本土でコット相手に堂々と渡り合った亀海も評価したい。

グッドファイトだった思う。

 

本日の獲物

 

f:id:duran3616:20170827154912j:plain

Scott LaFaro : LA Days 1958

Tracklists 

1. Cherry

2. Deep In A Dream

3. Chart Of My Heart

4. You Are Lucky Star*

5. Until The Real Thing Comes Along

6 .Crow's Nest

7 . Liz-Anne

8. Tumbao

9. Rehearsal blues (blues exit?)

10. There's No Greater Love

11. Flamingo

12. Be Bop 

Credits

Scott Lafaro (b)

Victor Feldman (p)

Stan Levey (ds)

Frank Rosolino (tb)

Richie Kamuca Quartet

Ruth Price

Vince Guaraldi

Billy Higgins

Recorded 1958 

 

f:id:duran3616:20170827154911j:plain

Charlie Parker : Bird and Diz

Tracklist

A1. Bloomdido

A2. Melancholy Baby

A3. Relaxing With Lee

A4. Passport

B1. Leap Frog

B2. An Oscar For Treadwell

B3. Mohawk

B4. Visa

Credits

Alto Saxophone – Charlie Parker

Bass – Curly Russell

Cover – D.S.M.*

Drums – Buddy Rich

Piano – Thelonious Monk

Supervised By, Liner Notes – Norman Granz

Trumpet – Dizzy Gillespie

Notes

This is the first US pressing of Bird And Diz by Mercury, which was released in 1952.

Tracks A1-A3 & B1-B3 recorded 6th June 1950.

Tracks A4 & B4 recorded 2nd March & 5th May 1949.