ノニト・ドネア vs ウィルフレド・バスケスJr

<WBOS・バンタム級王者決定戦 ノニト・ドネアvsウィルフレド・バスケスJr>

インベーダー路線に乗っているドネアにとって、バスケスは難敵とは思っていないのでしょう。
いつものファイトスタイルで戦い、結果やや苦戦を強いられました。


ドネア対策をキッチリ作ってきたバスケスは明らかにディフェンスにプライオリティを置いたスタイルで試合を運び、一定の効果を得ることができました。
それとジャブを効果的に使っていました。
普通、ジャブって一番速いパンチじゃないですか。
そして一番避けにくいパンチでもあると思います。
オフェンスを組立る基盤になるものですし、ジャブが当たるとリズムが生まれますよね。
そしてドネアのような運動能力が高くて攻撃勘のあるタイプは常人離れしたオフェンスをする反面、ディフェンスの隙が多いんですよね。
ユリオルキス・ガンボアなんかもそのタイプだと思います。
ディフェンスが下手なのではなく、意識が低いタイプ。
その選手の性格とかボクシング界での立ち位置なんかも影響しているのでしょうが。
リスクマネジメントをしっかりとして基本に忠実にオフェンスをすればドネアのようなモンスターに十分対抗できるということをバスケスは示してくれました。
油断というには語弊があるかもしれません。自信過剰というのもちょっと違うような気がします。
尋常ではない能力を持っているが故のウィークポイントと表現しましょうか。
エデル・ジョフレ対ファイティング原田第1戦が脳裏を過ぎりましたよ。この試合の中盤の頃。