ショートレビュー チャーロ-カスターノ

 

Dignity Health Sports Park , Carson, California, USA

Commission California State Athletic Commission

Promoter Tom Brown

Matchmaker Tom Brown, Whitfield Haydon

Doctor Rhonda Rand, Jeff Roberts, Diego Allende, Tariq Khan

Inspector Mark Relyea

Media Panama RPC Channel 4, USA Showtime 

 

 

マッチアップ:★★★

スリル:★★★

スキル:★★★

印象度:★★★★

 

いろいろな意味で印象に残る試合だった。

前戦のドロー判定はカスターノに分があるとメディアやファンに思われているが、チャーロがカスターノのプレスをかわしきれなかったのは確かだ。

ガードを固めて前に出てくるカスターノをジャブやカウンターで止められなかった。

カスターノのディフェンスルーティンはガードを固めているだけで、ボディワークやフットワークがミックスされないものだ。

唯一のディフェンス要素であるガードは高いのだが脇を絞り過ぎていて側面をあまりカバーできていない。

よってサイドからパンチを差し込みやすい。

差し込みやすいのだが、それはカスターノのオフェンスを受け止めた上でだ。

前戦のチャーロは受け止めきれなかった。

つまりペースをやや取られてしまった。

劣勢に見えたのはそういうこと。

今回のチャーロはディフェンス面を改善してきた。

カスターノのオフェンスをほぼ受けめることができていたと思う。

受け止めてしまえば隙が見えてくる。

7Rくらいからチャーロには余裕が芽生えていた。

左フックが当たるよと。

攻略の糸口がはっきりしたから、そこを意識できたから、あの左フックが有効にヒットした。

こういう自分の意図した試合展開に持ち込むというか誘い込むというか、ギリギリまで引き付けた上でガツンとかますメソッドは一昔前のラテンエリートファイターにしばしば見られたものだ。

例えば全盛期のウィルフレド・ゴメスとか。

来日した頃のゴメスはそんな感じの足をよく使うカウンターパンチャーだった。

相手にもある程度持ち味を出させる(攻めさせて受けに回っているように見える)ことで隙を突く機会を手繰り寄せるのだ。

現代のボクシングでは中々成立しない戦略なのであまり見かけなくなったけどね。

そういう意味で個人的にノスタルジーに浸れた試合だった。

「あ〜なんか懐かしい。」

「インテリジェンス」というより「小狡い」とかサッカーの試合でしばしば使われる「マリーシア」に当てはまるものだろう。

ただし老獪というのとは微妙に違う。

もっと限られたタレントにしかない能力だと思っている。

なかなか合致するワードがないので表現の仕方がムズいわ。

ジャーメル・チャーロのボクシングにクラシックはラテンファイターの面影を見るとはまったく思っていなかったのでとても印象に残ったと。

つまりそういうことです。

好き嫌いは別にしてね。