『EARTHCAR』というカーシェアを利用してRDロードスターに乗ってきた。
MitoQVは車検前に手放す予定でその後の車のことを考えている。
NEXTカーの候補であるRDロードスターを運転したかった。
実は8年前に一度乗っているだが、その時の印象がかなり悪く、もう一度ドライブして乗り味などを再確認しておこうと。
前と同じ印象ならロードスターを候補から外すつもり。
8年前は息子が免許を取得したためレンタカーでマニュアル車の運転を教えるのが目的だったため親父の僕は少し運転しただけだった。
ただその短時間の運転時の違和感がかなりのものだったためこの車にネガティブなイメージを持ってしまったのだ。
FRのライトウェイトオープンスポーツカー。
還暦前に乗っておきたいのがそれだ。
ジジイになる前に屋根の開く車に乗っておきたい。
そう思っている。
選択肢は限られていて、というか唯一のそれがロードスターなのだ。
午前中いっぱいカーシェアして箱根を走ってきた。
ただ10時半くらいまではあいにくの雨模様だった。
休日の箱根(お盆休み最終日ということも)だから道も混んでいたため30km程度で箱根の山を登った。
それでもカーブでわざとアクセル開けたりすると後輪がズルッと流れる(笑)
若干オーバーステア気味だし、雨で路面が濡れているから当然そうなる。
いいよね。
アンダーが出ないって。
観光バスは走っているし前が詰まっていたのでノロノロ運転だが車の印象は何だか良い。
RDへのネガティブな先入観が徐々に崩れていく。
「あれっ、思っていたより良いんじゃねRD!」
このFR丸出し感がたまらない。
今の僕が求めているものだ。
今時の車なので限界はそれなりに高いのだろうが、仮に破綻してもコントロールできそうな安心感があるハンドリングだ。
アンダーパワーということもあるが実にコントローラブル。
この感覚はMitoQVにはないな。
Mito QVで走りが破綻したらそのままグッバイだろう。
ガードレールに突っ込んで終わりという意味。
国一を登り切り三島エリアに入ると晴れていて路面もドライだった。
車も極端に減り道が空いているのである程度スピード出せるはずなのだが、
登りは3、4速でアクセルベタ踏みでもあんま速くない。
100km出ないくらい。
一般道で出しちゃダメだが。
80程度かな。3速ベタ踏みで。
「おっそっ」
エンジンはね、本当にパワーがない。
車体が軽いのでストレスを感じるほどではないが、2車線の峠で左車線の車を追い越す際にはかったるさを感じてしまう。
背中を押すような加速がない。
アクセルを踏むに従って相応にスピードが出るイメージ。
MitoQVはターボ車なので比較するのは何だが、もっと暴力的な加速がある。
だから追い越しでストレスを感じることはない。
RDはエンジンパワーに対して明らかに足回りが勝っている。
だからコントラーブルで安心感があるのだろう。
速い車を求める人にはどうだろうね。
ちょっと遅いかな。
あくまでハンドリングを楽しむ車。
爆速ではないのでそこが気になる人は多分飽きちゃう。
好印象に変わった理由のもう一つはボディのヘタりをほとんど感じなかったこと。
9年落ちで、
10万キロオーバーでこの程度のやれ感しかないことに感心した。
屋根がない車なので剛性が気になっていたが杞憂だった。
それなりにガッチリ作っているのだろう。
良くも悪くも余計なものがない車なので軽くできるしその分剛性を高められてるのかも。
僕が一番ポジティブな印象を受けたのがシフトだ。
こんなにシフトワークしやすい車に乗ったことがない。
ドライブポジションに対しての位置と高さが絶妙な上、カキンコキンとした剛性感が実にスポーツカーしている。
シフトストロークも短くて良い。
3ペダルの配置についてはネガティブな意見(特にクラッチペダル)もあるようだが、足先に向かってスペースが絞り込まれていく空間レイアウトと相まって決して悪いものではないと思う。
僕は幅の狭いドライビングシューズを履いていたからかもしれないがクラッチペダルを踏んだ際のフットレストとの干渉はなかった。
やらなかったけどヒール&トゥも普通にできるんじゃないかな。
FRのMT車でヒール&トゥしにくかったらこの車を選ぶ意味がないからね。
雨が止んだ後は屋根を開けました。
車を降りずに簡単に開けられて、簡単に閉められることに感心した。
暑さのせいもあったかもしれないが、思っていたほど解放感は感じないかな。
風の巻き込みは意外に少なくて運転の邪魔をしない。
帽子は飛ばされないだろう。きっと。
女性のヘアスタイルが乱れないかどうかはわからない。
スピード出さなければ大丈夫なんじゃね。
オープン時は良くも悪くもワイルドではない印象(笑)
ソフトトップは音楽を聴くには最悪かな。
音は外にダダ漏れだし、遮音性の関係で音質も悪いだろう。
それと雨音が煩い。
ポッポッポッという音がかなり気になった。
普通の車にはないネガである。
雨の日は運転しなければ良いのだが。
まあRDを峠で半日ドライブして、印象自体はかなり良い。
やはりハンドリングは素晴らしいものがある。
逆に言えば、ハンドリングだけが取り柄かなとも思う。
内装は全く好みではない。
イタリア車のセンスに慣れてしまったこともあり、はっきり言ってダサい。
スポーツカーに乗ってますという気分の上がり方はしないということ。
タイトな空間だけでスポーツカーを演出するのは無理があるということだ。
きっとこの車を買う人は、外観(スタイル)とグッドハンドリングに惚れて選ぶのだろう。
ただそれ以外に何があるのだろうか?
5年(新車登録後3年+最初の車検後2年)飽きずに乗れるだろうか?
そういう観点で測ると、僕はこの車に300万円以上払う気しなくなる。
が、僕はFRのライトウェイトオープンスポーツに今乗っておきたいムードなのだ。
若い時からほとんどのカテゴリーに乗ってきたが、それだけはまだだし。
年配の人がRDロードスターに乗っているのを時々見かける。
僕にはちょっと痛く見えてしまう。
最近全く見なくなったがシェルビーコブラとかケータハムセブンにセンスの良いお爺が乗っているとカッコ良いんだけど、ロードスターの場合同じようには見えない。
若造で痛い。
まあきっと僕が捻くれているからそう思うだけなのだろう。
気分を害した人がいたらごめんなさい。