ゴールとプロセス

 

渓魚をネットインするまでのプロセスは、

①渓を歩き魚の付き場を探す

②ロケーションを把握しルートを読む

③キャストする

④想定したルートを辿るようプラグを回収する

⑤バイトに反応しフッキングする

⑥魚を寄せてネットの中に誘導する

ネットインすなわちゴールである。

フォーカスしたいのは⑤だ。

問題を抱えているのも⑤だ。

何しろ良くバレている。

キャッチ率は30%程度だろう。

魚の大きさの問題もあるが、一旦はフッキングしてからのバラし多数なのでそれ以外にも問題があると考えている。

僕はほぼむこうあわせにしているのだけど結果からするとそれではダメだったのかもしれない。

テンション軽くかければ勝手にフッキングするもんだと思っていた。

20cm程度の魚にあわせを入れるったってね。

それとタックルの問題。

カーディフNX・B50UL改は渓流ベイトロッドとしてはやや張りが強めなためか渓魚の素早くて猛烈な暴れに追随しきれないのではないか。

ファイト(というか取り込みかな)時間が短くてわかりにくいが対処できない瞬間的な抜けがどうしても出る。

魚が小さくて重みがないためテンションかかりにくい、もしくはロッドワークでの調整が効かないからだ。

PEライン+フロロカーボンリーダーというのもガチガチで遊びのない組み合わせなのでその点を助長してしまっている。

そしてバーブレスフックがダメを押すと。

テールフックのみにしてカエシ付きにする手も考えた。

自作のスイミングフックを使用してみてはどうかとか。

そして意識して合わせを入れてみる。

ただ恐らくは根本的な解決にはならないだろう。

魚が付く場所の問題があるから。

ハイプレッシャーフィールド故あまり他の人が狙わないような小場所を中心に探っているためプラグの着水点からピックアップまでのルートが短く、結果的に目の前で食ってくるケースが多い。

だからタメをほとんど効かすことができずに上記の理由でバレてしまう。

なんとか強引にでも獲るのであればぶっこ抜くしかないだろう。

それはあまりスマートではないし魚を陸に放り上げるのは避けたい。

僕がサーチする小場所というのは小さな落ち込みの連続する棚田のような地形のエリアだ。

ロケーションがタイト過ぎてルアーでアプローチしようとする人が少ないために逆に狙い目になっているのだ。

キャストするというより石の間にピッチングでプラグを落とし込んだりボサの下にスキッピングで滑り込ませるという感じ。

僕はそういうアプローチが得意なので自分の強みを生かしているとも。

落ちパクなら獲れるんだけど、大抵は少し離れた位置から魚は見ていてピックアップ手前のタイミングでダッシュ食いしてくるから厄介。

回収速度+α程度のスピードでプラグを追いかけてくる個体はまず食わない。

単なる確認作業なのだろう。魚にとっては。

食うときはいっさいの躊躇がないのでいきなり物陰から発射される。

そこでフックが貫通すれば獲れるし掛かりが甘ければ簡単に外されしまう。

マニュアル操作でフッキングさせるのは時間的にターゲット的に難しいのでオートマチックになんとかならないだろうか。

ケースバイケースでロッドをチェンジすることで。

B50UL改はそれなりに汎用性が高くデメはあっても気に入っており今後もメインで使うつもりだが、タイトな棚田地形をサーチするときのみピンチヒッターとして使うロッドにね。

より短くてより柔軟なロッド。

思いつくのはグラスロッドだ。

基本的にむこうあわせの癖がついている理由はレギュラーテーパーのロッドをスズキ釣りで使っているからである。

所謂「乗せ調子 」

B50ULはベイトフィネス向きのティップペナペナのロッドではないがファーストテーパーつまり「掛け調子」ではあるので、むこう合わせには対応しにくい。

そんなことはわかっているのだが如何せん魚が小さいので気持ち的にどうしても。

だからある程度はロッドの性能に頼ろうと。

つまりグラスロッドに。

ということで4フィート前後のグラスロッドを探索したが当然のように少ない。

ニッチ過ぎるニーズなのかしら?

渓魚釣りをしていると普通に行き着く発想だと思うのだが。

超ショートのグラスロッドを作ってリーズナブルな価格設定にしたらそこそこ売れるのではないかしら。

誰かが発想してマーケティング構築したベイトフィネス文化が邪魔しそうだが。 

パームスエッジ時代からグラスのバスロッドをラインナップしていたアンリパが既に手がけているが完売生産待ちになっている。

確実にニーズはあるということだ。

おそらく中国生産だろうから工場の操業の問題等で今はオーダーを捌けないのだろう。

コロナ禍鎮静を待っていられないので他を物色して見つけたのは大橋漁具が「TURING MONKEYブランド」で発売しているグレート鱒レンジャー。

ワンピースのグラスソリッドブランクスで4フィートと5フィートがあり、どうやら人気ロッドのようだ。

何しろ安価だもの。

実売3K以下ということで一般的な渓魚ロッドとは一桁お値段が違う。

4フィートのグレート鱒レンジャーを入手した。

 

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TM GREAT 鱒レンジャー CT40 ARMYⅡ

いくつかバリエーションがあるようだが売り切れのものもあり案外入手難だったりする。

僕が入手したのはグリップがカモ柄のこいつで他とのレングス以外の違いは良くわからない。

 

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このメーカー、マーケティングをほとんどしておらず口コミだけで売れてしまっているという「えっ!今時?」みたいな逆に凄みを感じてしまう。

 

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ガイドは流石にチープだが見栄えは決して悪くない。

素材不明。

 

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トップガイドにはスレッドを巻いていなかったりする。

所々コストダウン(メーカー努力)の痕迹が。

値段が値段なので文句を言う人はあまりいないだろう。

そもそも細かいことを気にする人はこのロッドを買わない。

 

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表記してあるMEDIUMの意味がわからないが、家の中で振った印象としてはULとLの中間だろうか。

予想外に張りがあり、チープなグラスロッドからイメージするダルくて締まりがないものではない。

グラスらしく重いブランクスのはずだが極端に短いのでそれを帳消しにしている。

十分実釣に使えそう。 

先ずは使いやすいようグリップを改造しよう。

超ショートグリップにするのでレングスは2〜3インチつめることになるだろう。

改造に関しては次回に。