ローアピールの効果

今シーズンを象徴するキーワードはこれかなと。
昨日の続きになりますが、ずるずる長くなりそうなので分けました。


何故ペンシルベイトに出すことが出来なかったのか?
一言で片付ければ、プラグの特徴とフィールドの状態がマッチしていなかったから。
人が魚にプレッシャーを与えていたわけですから当然セレクティブになります。
一撃必殺の状況は皆無で時合いを読む(タイミングを計る)ような、
手数と時間を必要とするケースがほとんどだったように思います。
したがって瞬発力のあるアプローチ(ハイアピール)より持久力のあるアプローチ
(ローアピール)が効果的だったかなと。
他のアングラーがやるような細身のリップレスミノーを打ちまくるというのは、
合理的なのかもしれません。
この「ローアピール」を自分也に分析する必要がありそうです。
でないと、来シーズンもトップで苦戦するのは必至でしょう。
僕の釣りは、「レンジの壁」とどう向き合うかが全て。
なんでもいいから魚を釣ることではない。
この一筋縄ではいかない課題に挑むこと、クリアすることに醍醐味を感じている。
昨シーズンようやくペンシルベイトにたどり着けたと思っていたのですが、
そう甘くはなかったということ。
そんなことを考えながら昨日プラグの改造をしていました。

写真上の『S-CAPER』は僕がメインに使っているペンシル。
とても気に入ってます。
特徴はハイアピールであること。
14cm、30gとそこそこのボリュームがあり、
ロッドワークに応じ易く幅の大きいスケーティングをし、
扁平なボディ形状により大げさにヒラを打ち、
ボディ内部ミラーの反射によるフラッシングでキラキラ、
という感じで各集魚要素のデフォルメが効いてて、いちいち目立つ。
だから使って楽しいし、何故釣れたのかがわかり易い。
そんな理由からヘビーローテーションしていたのですが、
今シーズンは、完全にすかを食ってしまった。
シーズン中は自身のスキルの問題だと思いながら試行錯誤しつつ使い続けましたが、
どうやら他にも理由があるかなと。
S-CAPERが完全に無視されていたかというと実はそんなことはなくて、
バイトはそこそこ取れていたんです。
ただね出方があまい。
だから乗らないか、乗っても直ぐバレちゃうか。
完全に無視されていたら使わなかったのですが、中途半端に相手してくれていたので
諦めきれなかった。
半ツキで大負けする麻雀みたいなもの。
S-CAPERは長い射程からロックオンされることがほとんどなので
個体のスイッチが入るポジションからプラグまでの距離が相対的に長い。
これはスズキのペンシルベイトゲーム全般に言えることではありますが。
この長めの距離をダッシュ食いするときに躊躇がなければいけるのですが、
直前で「あっ、ベイトちゃうわ!」と気付かれて反転されたり、
ダッシュの勢いがないときは駄目なんですね。
あるいはダッシュせずにスローに近づいてきて確認されてしまうケース(所謂スレ)
では射程が短いのでS-CAPERのようなハイアピールプラグは見切られてしまいます。
そこで考えたのが『ローアピールペンシル』
プラグのサイズを落とさずに上で食わせるためにどうするか?
まず各集魚要素を地味にする。
スケーティングの振れ幅やキレを抑えること、
丸いボディでヒラを打ちずらくすること、
平打ちが抑えられればフラッシングも少なめになる。
そして更なる集魚要素の複合化を図る。
それはランダムなダイブであり、ダートです。
ということで、ダイビングペンシルなのです。
ダイビングペンシルというと昨シーズンBRITTを使っていましたが、
こいつはちと派手過ぎ。
デフォルメが効いているタイプなのです。
求めているのは射程の短いペンシルベイト。
そのイメージを形にしたのが『S-four13W改』
スイムテストをしているだけですが出来には満足してます。
僕の中ではダイビングペンシルですが、
小器用過ぎてちょっとカテゴライズしにくいかも。
改造レアとスプラッシャーとBRITTとラドスケールとTKR-130Hとラッキー13の
集魚要素イメージがごちゃまぜになっていると言ってもなんのことやら?ですかね。