ローマン・ゴンザレス、
アンドレ・ウォード、
ゲンナディ・ゴロフキン、
テレンス・クロフォード、
ギジェルモ・リゴンドウ、
山中慎介、
カール・フランプトン、
ボクシング界を牽引する彼らの共通点は?
セルゲイ・コバレフ、
ワシル・ロマチェンコ、
カネロ・アルバレス、
この3人との違い(属性を分けたもの)は何か?
直近のリングマガジンのP4Pレイティングにリストされているファイターを並べたのだが、
そう、先の7人はキャリア無敗の連中で後の3人はそうでない。
ところで、
294勝3敗4分。
10人の戦績を足し算するとこうなる。
10人で3敗だよ。
その階級のトップに居座っていて、尚且つ敗戦を経験していない(1敗は許容範囲?)ことをリングマガジンは単純に評価しているのがわかる。
それと、ネクストボクシングアイコン(パッキャオ、メイウェザー以後の)が現れる前の群雄割拠状況で潰し合いが始まる前段階だからとも。
本当に単純なことなのだけど、勝敗をシビアに競っているわけだから評価基準として無敗レコードはそれなりに説得力を持つ。
一方、BoxRecのレイティングはどうかというと、
パッキャオとララがリストされているのでトータルの負け数は10敗だ。
エリスランディ・ララを7位にしているところがいかにもBoxRecらしいが、ここは各ファイターの累積ポイント上位をランキングしているだけなので、主観で選んでいるリングマガジンとは基準が違うのだが。
個人的にはリングマガジンのレイティングに共感するかな。
やっぱり敗戦は大きなキャリアダメージだと思う。
負け方にもよるけどね。
コバレフ-ウォードなんて、コバレフの勝ちでも全然おかしくない試合内容だったけど、負けは負けだ。
そして無敵だと思われていたコバレフがわかりやすく隙を見せてしまったことも確か。
ゴバレフとしてはダウンを奪った後、仕留めきれなかったことが悔やまれる。
コバレフに勝ちきって欲しかったというのが本音だ。
どっちを応援しているとかではなく、ボクシングの質がね。
観客の観戦歴や知識レベルに関わらず、わかりやすくインパクトを与えてくれるスタイルのファイターがボクシング界を牽引してほしい。
僕は子どもの頃、そういうファイターの戦いぶりを観て、瞬間的に強烈なインパクトを与えられてボクシングファンになったのだから。
ライトなスポーツファン達(子供の頃の僕のような)にとって、そのファイターが何で強いのかよく分からないではダメなのだ。
ウォードの実力を疑っているわけではなく駄目出しをしているわけでもない。
ただ彼はボクシングアイコンにはなれない。
正直、個人的にも思い入れるタイプではない。
本来的にはスターを食ってしまう地味な実力者という役回りだろう。
ファンの人にはごめんなさい。
戦術に長けているのは認めるけど。
それだけでは?
彼の試合をもう一度観たいか?
ノーサンキュー。
なんのカタルシスもないもの。
確かにレコードは凄い、一線級とのマッチアップ全勝だもの。
メイウェザー同様、レコード(数字、白星のみが並んだ立派な履歴書)で語るタイプなのだろう。
そう思わないとウォードのようなファイターはボクシングファンとして扱いようがないのだ。
年末にリングマガジンのレイティングを眺めて1年を振り返り思いに耽るのがの習慣になっているが、
やっぱり一番印象に残っているのはコバレフの敗戦だったのかな。
ということで、件の無敗7人集が来年末にどういう状況になっているか、1年間見守っていきましょう。
最後にMVPを個人的に選ぶとすると、
ロマチェンコ。
ベストマッチは、
フランプトン - サンタクルス。