印象に残るハードヒッター2

80年代に活躍したライトヘビーウェイト、マシュー・サード・ムハマドにフォーカスします。
イスラム教徒になる前の名前はマシュー・フランクリン(おそらく改名しているのでしょう生まれた時の名前はマクスウェル・ローチとBoxRecで表記されています)、身長180cm、リーチ191cmの右のボクサーファイターです。


この選手のことを一言を表現すれば「ライトヘビー級のアーツロ・ガッティ」でしょうか。
正に激闘型で、ほとんどの試合が攻守目まぐるしく変わる打撃戦でした。
ディフェンス無視というほどではありませんが、かなり打たせていましたね。
ただ打たせるおかげで相手もオフェンシブに戦いますからマシュー・ムハマドのパンチも当たるんですね。
で、当たれば、結局パンチ力に勝るマシュー・ムハマドが最後は勝つという非常に単純で解りやすい試合をしてくれました。
2003年にリングマガジンが公表した「100 Greatest Punchers」でも24位にランキングしていますから識者の間でもハードヒッターで通っていたようです。
全身これバネという感じの強健なフィジカルを前面に出した戦い方で、客受けは抜群でした。
反面これといったスキルに乏しいため体力が衰え始めてからは負けが込みだしてしまいます。
スキル不足を露呈した結果メジャータイトルを奪われたドワイト・ブラックストン戦(のちのドワイト・ムハマド・カウイ)を張っておきます。

パンチがいくらあっても相手に当たらなければ勝てません。
カウイのボディワークと防御勘の良さのためにパンチを当てさせてもらえません。
はるかに背の低い(166cm)カウイがジャブをビシビシ決めるのですからマシュー・ムハマドのディフェンス力がお粗末なことは明らか。
マシュー・ムハマドが本来強みを発揮するはずの中間距離での打ち合いでも一方的にやられてしまってますね。
接近戦ではコンパクトにパンチをまとめることができるカウイの正に独壇場。
あれ、なんだかカウイを褒める感じになっちゃいましたね。
まあ、今回は二人をご紹介ということにします。
短身、ショートリーチでもジャブの名手はいるんですよーの、代表格ドワイト・ムハマド・カウイ。
http://boxrec.com/media/index.php?title=Human:325
と、激闘型、エキサイティングなハードヒッター、マシュー・サード・ムハマド。
http://boxrec.com/media/index.php/Matthew_Saad_Muhammad
試合はカウイのいいところばかりが目立ちますけど。