勝点8差の状況で迎えたクラシコは、試合後モリーニョがコメントしていた通り楽しめる試合だったと思います。
スペインの深刻な経済危機やカタルーニャの独立気運の盛り上がりなど社会背景が遠い極東の国には中々伝わってきませんがある意味スペイン最大の輸出エンタメビジネスであるクラシコは外国人にとってはやはり楽しめて何ぼです。
バルサがレアルを木っ端微塵に負かしてしまったり、その結果を受けてレアルが極端な中盤での守備戦術に傾倒したりと、ま、正直楽しめる内容の試合がなかったのですが、今回の試合に関しては極端な戦術を用いずに互いに攻め合うシンプルな内容だったかなと。
しかも両チームのエースが点を取り合うという観客からすれば理想的な展開だったのも良かったかな。
バルサはレギュラーセンターバックのピケとプジョルが戦線離脱中のためディフェンスラインのやり繰りに腐心していますが、結局なんとかなってしまうんですね。
ロナウドの2点目は急造センターバックのアドリアーノの対処ミスというかミスマッチをピンポイントでモロに衝かれた感じでしたが、まあ、しょうがないのでしょうね。
レアルはカンプノウでの試合であってもバルサの攻撃力を必要以上に恐れることはなくなりましたね。
「5−0敗戦」の悪夢は完全に払拭できています。
攻撃に人数かけるようになってますし、エジル、ベンゼマ、ロナウドが上手く絡んだ時はバルサのディフェンスを破る破壊力があります。
序盤のチームの不調(勝点の取りこぼし)の戦犯に上げられていた感のあるエジルですがこの試合ではキレのある動きでオフェンスを牽引していました。
エジルの調子が上がればロナウドの決定力が生きてくるわけですから、カカやモドリッチをベンチに追いやる状況が今後続くようであればレアルのオフェンス力は加速がついて上がっていくでしょう。
次回サンチャゴベルナベウでのクラシコまでバルサが現在の勝ち点差を維持するのは難しいような気がします。
センターバックの問題と得点はメッシの調子次第というところをなんとかしたいですね。
レアルの場合意図的にロナウドに点を取らせていますが(要はフィニッシャーとしてロナウドの決定力を活用している)バルサの場合は問題解決をメッシに委ねている印象ですからね。