渓流プラグのミノー、スプーン、スピナー。
僕の使用頻度は7:2:1ぐらいか。
スプーンに関しては、渓流釣りを始める前は一番釣りやすいだろうと思い込んでいたのだけど、以外と使い方を選ぶぞと。
パイロットルアー的キャラではないし、保険プラグというほど手堅さを感じない。
だからローテーションの中でのポジションがはっきりせず使いそびれることが多い。
スピナーに関しては、あえてスローに見せたい時のみ使っている。
反転流がらみが多い。
渓魚の反応速度の速さや見切りの早さを考慮するとスローにアプローチすべきケースはそう多くはない(逆に言えば確実にあることはある)ので、やはり使いどころを選んでしまう。
一度、ミノーがやや見切られてしまっていた場面でスピナーにチェンジしてみたら、興味を持つどころか逃げてしまったことがあり、それ以降僕の中での序列が下がった。
決して嫌いではないのだけど汎用性はないと思っている。
結果的にミノーばかりローテーションしつつ使っている。
元々渓流釣りはスズキ釣りの延長の感覚でやっているので、ミノーは使い慣れていることもある。
両方の釣りに共通点はほとんどないのだけど、感覚というかマインドセットは同じままだから。
「スズキならこのタイミングで食ってくるのでアマゴもきっと。」
とは思わないけどね。
根っこは同じかなくらいの感。
どっちが難しいか?
渓流はホームリバー水系だけなので経験不足故浅い考察ではあるが、
魚影やプレッシャーが標準的なものだとすると、多分スズキ釣りの方が難しい。
入り口的にはスズキ釣りの方がイージーインだが一旦ハマって釣り込めば渓流魚の方がイージーに釣果を上げられるようになると思う。
時合をあまり意識しなくて良いからね渓流は。
スズキは釣れる時間帯(捕食するタイミング)が限られているし、基本的にローライト環境が圧倒的に良いから。
渓流魚はピーカンでも普通に釣りになる。
プラグへの反応もそこそこ良いのでゲームフィッシングは十分成立する。
魚の警戒心が強いのは確かだが、アングラーがポジションや影の入り方に気を配りさえすれば、アプローチ自体は大らかでも案外OKだったりする。
問題は食性とルアーの関連が曖昧なことだ。
主食は昆虫である。
持ち帰って腹を割いて確認したわけではないが他に考えられない。
サワガニをよく見かけるので食っている可能性はある。
本流はともかく里川支流や渓流域にベイトはほとんどいない。
ミノープラグを一体何だと思って追うのだろうか?
執拗にチェイスする様を見ながらいつも不思議に思う 。
この点がスズキ釣り(ソルトウォーター全般としても)と決定的に異なる点なのだ。
スズキは間違いなくプラグをベイト(アユとか)だと思って食いにくるわけだから。
餌釣りは、水生昆虫やミミズを使うからのだから餌としては主食と同等だろう。
フライやテンカラはやはり昆虫を模した毛鉤を使うのだからこれも納得できる。
ルアー(ミノープラグ)は基本的に小魚を模しているので普段口にしていないものである。
「悪食だから動くものなら何でも良いのさ」
その認識でOK?
僕自身渓流釣りの経験がまだ十分ではなく試行錯誤すらままならない状態なので渓流魚が反応するプラグ属性に自分の経験からのフィードバック要素を盛り込めていない。
「案外トップウォータープラグに反応するのでは?」
「ヘビーシンキングプラグに頼らずともクランクベイトでレンジを探れば良いのでは?」
そういった疑問への答え探しがまったくできていないことがもどかしい。
出来上がった様式をベンチマークしているだけというのは苦痛だ。
現状そういったジレンマを抱えながら釣行している。
その他大勢の誰かと同じ釣りで自分の釣りではない。
この状態が続くようなら多分飽きてやめてしまうだろう。
まずはフィールドを知ることだ。もっと時間をかけて。
それから渓流魚の性質に深くフォーカスしていくしかないだろう。
魚探しは本来僕の得意とするところだが専門外である渓流魚は勝手が違いすぎて思い通りにいかない。
ここには居そうだと思うところで外して、予想外のところから魚が飛び出してくることが度々で戸惑う。
ただ魚探しの精度は少しづつだが上がっている。
魚の付きやすい落ち込みかどうかとか、
流れの方向やアングル変化がどうなっていれば高活性の個体が集まりやすいとか、
流れと石の関連性や、
どの石につきやすいとか、
経験値を積み重ねつつロケーション分析能力を上げている段階だ。
以前監視員と話をしていたとき、
「自分が一番上手いと思わないことだよ。」
自称テンカラ名人の監視員のこの一言が印象に残った。
自然相手の釣りの能力にリミットはないし、自分には無理でも他の上級者が出せる魚はいくらでもいる。
気づいていないこと見落としていることがきっとある。
だから同じことをルーティンのように繰り返していてはダメだ。
プラグに関しては変な拘りを持たずにいろいろ試しつつ魚の反応を確認している。
サイトフィッシングの強みでね。
ほぼ水中ドラマを鑑賞できる。
「何故食ったか?」
を想像ではなく実写で確認できるから。
クイズの答えを回答後に見せてもらえるから。
想像力を働かせながらサンプル数を増やして現実とのギャップを詰めていくスズキ釣りに比べて有利だ。
そういう意味でもスズキ釣りの方が難しいと言える。
食性とリンクさせずにルアー釣りをする違和感を解消するためにはとにかく数釣ることで経験値を上げていくしかない。
だから今シーズンは釣行回数だけでなく釣った魚の数も意識している。
サイズは意識していない。
数釣りできるようになってから考えれば良い。
渓流釣りの能力的に今が上昇期だと感じているので一気にステップアップを図る。
スズキ釣り自粛中ということもあり初夏まではペースを崩さず釣行したいと思っている。
夏〜初秋の渓流はアブと戦わなければならないことがネック。
対策できないのであれば体調次第ではあるが自転車にシフトするかもしれない。
入渓、退渓、遡行すべてハードなため敬遠していて唯一未開拓のホームリバー本流筋の某支流に釣行した。
いつもの複数支流回りのランガンではなく終日一つの川をじっくり攻めた。
駐車している場所に歩いて戻るのが大変なのと堰堤越えのルートを探るのに時間がかかるから他所行く時間も体力もないからそうするしかなかった。
下流部は比較的エントリーしやすいため先行者に荒らされているのだが、入渓しにくい上流部はガラガラで、実際足跡も皆無だった。
主要道路からのルートもわかりにくく狭い悪路が続くためアングラーを遠ざけているのかもしれない。
メジャーフィールドの中の数少ない穴場なのだろうがめったに行きたいとは思わないのも確かだ。
入渓して直ぐに魚が見れた。
幸先良し。
先行者の足跡がない現場は初めてだった。
瀬釣りが得意なダーターのSA50RSとシチュエーションを選ばずに魚を釣れてくるCD3以外にもうひとつ使い勝手の良いミノーが欲しくて今試しているのがイメル50S。
デビュー戦で結果も出て印象は悪くない。
もっと使い込んでポテンシャルを確認したい。
この子はCD3で。
プチバックラを直すために適当にキャストしたら食ってきた。
「今日は数釣りできそうだ」とこの時予感した。
同じ場所でこの子もCD3が連れてきた。
堰堤上でイメル50Sに出たまずまずのサイズ。
といっても22cmくらい。
イメル50Sはちょっとサスペンド的な(シンキングではあるが)使い方ができるので面白い。
そのためどちらかというとスローなプレゼンではっきり特徴が出る。
丸いボディで体積があるので重量のわりに浮力を上手く設定している。
沈むんだけど沈み過ぎない、良い感じの沈下の仕方をするのだ。
テンション変化への挙動がナチュラルでロッドワークへの追従はバルサ的。
扁平なヘビーシンキングプラグのキビキビ感とは対極にあり、オートマチックに魚を連れてくるタイプではないと思うがアプローチを工夫できる面白さはある。
初めてスプーンで釣った。
スミスのバック&フォース ダイヤをアップで引いていたら食ってきた。
ミノーにも普通に出た魚だと思う。
この時点ではスプーンの使い方を良くわかっていなかった。
この子もバック&フォース ダイヤで。
少しづつスプーンへの信頼が高まりつつある。
山葵田の下の落ち込みで出たこの日最大魚。
24cmくらい。
やはり山葵田にはなんらかの集魚要素がある気がする。
この日のハイライト、ベストフィッシュ。
水深のある落ち込みでCD3やイメル50Sでアプローチするが無反応。
試しにバック&フォース ダイヤを沈めてシャクってみたら出た。
「ジギングか!」と自分にツッコミ。
なるほどこうやって使うのか。
ボトムバンプではなく、流芯のかかるボトムの大石のえぐれ周りでチャラチャラと躍らせたら反応した。
沈めすぎると根掛かると思ったためある意味中途半端なアプローチではある。
別の場所だがこの子もシャクリに反応した。
スプーンの使い方を少しおぼえたことが本日の収穫。
朝〜夕8時間釣りしてなんとかツ抜けしたので退渓することにした。
スマホでアクティビティを確認する20000歩を超えていた。
ブーツが既にボロボロだ。