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渓流釣りのネガのベスト3には確実に入るであろう蜘蛛の巣。

特に木々に囲まれた小渓流は蜘蛛たちの楽園だ。

おそらく渓魚よりも多いと思われる蜘蛛、

絶妙なところに糸を張り巡らしているから確実にキャストの障害になる。

 

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「わざわざそこに張るなよ。」

思わず愚痴りたくなるようなポジショニングだったりする。

プラグを投げたい軌道上に糸張ってあるからやっかいだ。

渓流タックルはラインもプラグもスーパーダウンサイジングなので、蜘蛛の巣はブッシュ並みの障害物なのだ。

それでも気づかずに蜘蛛の巣めがけてキャストしてしまうことがあり、

「やばっ!」と思った瞬間にはもう遅くラインに蜘蛛の糸が絡みついてしまう。

面倒くさがってそれを取り除かずにいるとやがて団子状に大きくなってガイドに干渉し、まともにキャストできなくなってしまう。

気付くとリーダーの結束部が5倍くらいのボリュームに膨らんでいたりする。

 遡行する際の邪魔な蜘蛛の巣は枝を拾って、それで巣を払いのければ良いのだが、

キャストの邪魔になるものはどうしたものやら。

使わない延べ竿を蜘蛛の巣取り棒にしている人もいるようだが、そこまでするのもなんだかね。

あえて蜘蛛の巣にラインを引っ掛けて提灯釣りするとか。

3g程度のプラグは普通に引っかかるくらい蜘蛛の糸は丈夫だから。

いや本当に大したものだよ。

あんな小さな体からあれほど丈夫な糸を出すのだから。

髪の毛よりも細いが伸縮性が少しあり粘り気もある。

糸くずのように団子状に纏めるとより丈夫になりラインに巻きつくとなかなか取り除けなくなる。

釣行ごとに新しくリーダーを組むが、蜘蛛の糸団子を取り除くためにそうしているとも。

 まあ障害があるほど逆に釣りが楽しめたりもするので、蜘蛛の巣は渓流釣りに付き物と割り切って我慢するしかないのだろう。

 

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支流ラリー10週目の連休初日分。

残り2支流のうちの1つに追試に行った。

本流中流部に流入する支流だが、養魚場がある関係で脱走したニジマスが中下流部に居ついてしまっている。

上流部は良い渓相なのだが、最上流部での河川工事の関係で濁りが取れず、エブリデイ白っ川だ。

ただ魚は居るので上流の渓に入ることにした。

それにしても嫌な濁り方の川だ。

ちょっと薬品くさいのが気になる。

ただの濁りではない感じ。

入渓ポイントの手前の山道を歩いていると軽トラが横付けしてきて話しかけられた。

「上流で釣りするの?」

「そうですが。」

「うーん、止めたほうが良いよ。川の水を見たらわかるけど上流でちょっとね。」

「地元の人にも説明していないので詳しくは言えないが上流でちょっとね。」

「上流でちょっと」を詳しく訊こうとしたが教えてくれなかった。

「まあとにかく止めた方が良いよ。忠告はしたから。」

そう言い残して去って行った。

深刻な顔で言われたため流石に釣りする気にならず入渓を見送った。

確かに濁り方が変だ。

雨と工事だけが原因という感じではなくてちょっと気持ち悪い。

仕方ない、この川は一旦ペンディングにする。

ちょっと時間を置いて来てみて、変わらない濁りだったらこの川はパスしよう。

無理する必要はないからね。

帰りがけに中流部の様子を見ると上流ほど濁りが強くない。

それでもいくらか白濁りしていたが。

そのまま帰るのは物足りなかったし上流からはだいぶ離れているので短時間だけロッドを振った。

が、以前と同様釣れるのはニジマスだけ。

3匹連続でニジマスが掛かって嫌気が差したので退渓した。 

帰る途中別の支流を橋の上から覗くと良い感じの水量だったので様子見でちょこっと。

 

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密かに良型を期待していたのだがチビしか釣れず。

それでも魚が見れたので満足して帰宅した。

 

翌日は5日前に初釣行した支流の追試に行った。

釣行間隔を開けていないがエリアが被らないから良いだろう。

前回は増水と濁りが酷くて本命の中流部に入渓できず、道なき道を彷徨いヘビーな藪漕ぎして上流部を源流近くまでチェック。

魚影はそこそこ確認できたのだがチビばかりでサイズは出なかった。

今回は前回チェックできなかった中流部に入渓した。

前回より水位は下がっていて遡行は問題なかったが濁りがまだキツく魚影をなかなか確認できない。

 

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エントリーしてから2時間何もなかったが上のポイントで唐突に良型のチェイスがあった。

手前まで追ってきて食いそうだったがそのまま下流に流れて行ってしまった。

がっかりしつつもキャストするとまた同じくらいのサイズがプラグを追ってきた。

が、手前で反転。

流石に3度目はないだろうと思ったが、あった。

ここに魚が溜まっていたんだな。

 

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チェイスしてきた魚の中では一番小さかったがギリ20cm。

条件クリアし、もうこの川に来なくて済むと思ったらホッとした。

事前の予想通り本流中流部に流入する支流は難しい。

チャレンジングな要素が多いので腕試しにはなるのだが素直にまた来たいとは思わない。

これで15支流クリア。

残りは白濁河川のみだが、前述の通り問題があるのでペンディングにした。

このまま水質に変化がないようであれば釣行しないつもりなので支流ラリー終了になるかもしれない。

何となく達成感が湧いてきてモチベーションが一気に下がってしまった。

ハイペースで各支流を回ったため予想より全然早く終わった感。

情報ゼロの支流も多く、釣行前は不安だったが、いざ現場に行ってみるとなんとかなるものだ。

難易度は支流ごとに全然違うが、魚は何処にも居ることは居る。

そしてマイナー支流ほど人が入っていないのでスレがなく、居れば簡単に食ってくる。

人気支流は魚影は濃いが、先行者や不届き者に後から上流側に入られるなどの障害があるため以外に釣果が期待できなかったりする。

ワンシーズンでホームリバーの全支流を隈なく回った釣り師は僕だけだろう。

これは自信になるし渓流釣りのレベルは明らかに上がったと思う。

問題は次やることが思いつかないことだ。

予想より早く支流ラリーが終わってしまったからね。