Date: 2015-10-03
Where: US Bank Arena, Cincinnati, Ohio, USA
Division: light welterweight (140 lbs, 63.5 kg)
Title: vacant WBA World super lightweight title
Result: Adrien Broner def. Khabib Allakhverdiev (TKO at 2:23, round 12)
前戦でポーターに敗れたにもかかわらず次直ぐにメジャータイトルマッチを組んでもらえたブローナーは期待に応えるファイトをしたと思います。
やはり賑やかなキャラと解りやすく対戦者を圧倒する様は見栄えがして客受が良いのでしょう。
アーラフベルディフ戦を観る限りサウスポーは得意そう。
ブローナーのオフェンスって左右のコンビネーションがほとんどないんですよね。
最も単純な右ストレートの後の左フックの返しすらない。
極端に言えば右は右、左は左で独立している。
つまり右を突いた後のパンチはまた右なんです。
右ストレート→右ストレート→右アッパー、そしてガードポジション。
左ジャブ→左フック、そしてガードポジション。
素人考えでは相手に読まれて当たらないのではないかと。
が、実際には的中率が良い。
何故?
タイミングとアングルと射程距離をランダム調整して読ませないようにしている。
それと一般的にボクサーは相手の右が来たら次は左がくるだろうという先入観があり条件反射できるよう訓練されていると思うのですが、ブローナーのコンビネーションは一般的なセオリーが当てはまらないのではないか?
ブローナーの右は構えたところから真っ直ぐ最短距離で伸びてくる。
空手の突きみたいな打撃フォームなのですが、単純に突いていない。
右肩でフェイントをかけていて、それに相手が乗ってスウェーバックするのを見計らってタイムラグのある右を伸ばしてくる。
このパターンにねアーラフベルディフは嵌ってましたよ。
そう言えばポーターやマイダナはディフェンスルーティンにスウェーバックがない。
だからブローナーのトリックに嵌らない。
まあ、彼らに対する敗因はそれだけではないですがブローナーがペースを取れなかった理由の一つかもしれませんね。
ブローナーのオフェンススキルはボクサータイプを相手にした方が強みを発揮するのかも。
マイダナに敗戦した後、ブローナーのディフェンス力が問題視されましたが実はオフェンスが十分機能しなかったことも大きかったのではないでしょうか。
アーラフベルディフを圧倒した試合を見終わってそんな感を持ちました。