お題に邦題を使わなかったのは単にダサいから。
ロッキーシリーズのノリはちょっと勘弁。
今日久しぶりに映画館で鑑賞してきた作品がこれ。
2時間ちょっととやや長尺ですが結構楽しめました。
ボクシングシーンも破綻していなかったし。
続編というよりスピンオフドラマという感じでちょっとこじつけ感のあるストーリーとキャラクター。
そのおかげかあるいは脇に回ったためかスタローンが今までにない渋い演技をしています。
『ロッキー』のオマージュという要素も多々ありシリーズのファンも楽しめるでしょうけど、僕はロッキーシリーズは1作目以外はダメでまともに観ていないんですけどね。
ボクシングファンにとって嬉しいのは、現役のボクサーが複数出演していること。
ガブリエル・ロサド(ゴロフキンにKO負け)やトニー・ベリュー(アドニス・スティーブンソンにKO負け)そしてアンドレ・ウォード。
ベリューはかなり重要な役ですがちゃんと演技しているのに感心。
主人公のスパーリングや試合の相手が彼らですからリアリティは推して知るべし。
ボクシングファンを失望させないという意図は明確ですね。
トレーニングシーンも『ロッキー』の奇抜で訳のわからないやつを一応は取り入れていますが、ミット打ちなどは本格的どころかメイウェザーのそれを真似るなどマニアック度高し。
かなりリアリティを追求したのが伺えます。
これ以上やるとボクシングファン以外はついてこれなくなる一歩手前という感じでしょうか。
新進気鋭の黒人監督(まだ29歳)がかなり自分の色を出していますね。
なんというかデビッド・ボウイの『レッツダンス』をナイル・ロジャースがプロデュースしましたみたいな。
例えがおかしいかな?
要は黒人監督が『ロッキー』を撮ったらこうなるみたいな。
とは言えストーリー展開はロッキー1作目と笑ってしまうくらいほぼ同じ。
単純で誰にでもわかりやすく、これでもかというくらいエモーショナル。
単純に感動したい人にはピッタンコな作品だと思います。