Date: 2014-07-26
Where: Madison Square Garden, New York, USA
Division: middleweight (160 lbs, 72.6 kg)
Title: IBO and WBA Super World middleweight titles
Gennady Golovkin 29-0-0 (26KO)
vs
Daniel Geale 30-2-0 (16KO)
Result: Gennady Golovkin def. Daniel Geale (TKO at 2:47, round 3)
1年前までリングマガジンのミドルウェイトのレイティングでギールはゴロフキンより上位にランキングされていました。
実力伯仲とは言わないまでも、多少はゴロフキンを苦しめるのではと内心期待していたのですが。
ギールの試合は過去数試合観ていますが、こんなにディフェンシブに戦うのを観たのは初めてです。
まあ結局ゴロフキンとまともに打ち合えないんですね。
それはゴロフキンの攻防の連動性に起因しているのではないかと。
それとタフネス。
僕はゴロフキンって耐久力にそこそこ自信があるのではないかと想像しています。
でなければこんなオフェンシブなスタイルで戦えるわけが無い。
ほとんど打たれていないので証明されているわけではありませんが。
ゴロフキンのディフェンスルーティンは小さなボディワークが中心です。
ヘッドスリップやダッキング、スウェーバックの動作が小さいのが特徴。
避け損なって被弾するリスクがあるディフェンススタイルですが、打たれ強いのであればあまり問題はないんです。
そしてブロッキングはあまり多用しません。
ですから攻守の連動性があり相手の隙を突きやすい。
ほぼべた足に近いすり足でスムーズに接近し、決してハンドスピードがあるわけではないのですが、無駄の無い動きでのオフェンスでかつ攻防が連動しているので相手は抗しきれない。
ある意味効率的なボクシングなんです。勿論いい意味で。
自分のペースで試合を作れますからスタミナ的な問題も生じない。
以前、打たれ強さもディフェンス力の1つだと書きましたが、つまり、
ディフェンス力=スキル+スピード+タフネス
の公式が成り立つということ。
打たれたらダメでしょう?
正論ですが、そのあたりは微妙です。
打たれないに超したことはありませんが、全然打たれないボクサーは要はディフェンシブなスタイルに過ぎない。
ゴロフキンはその対極なのです。
この試合のフィニッシュシーンが僕の言いたことを象徴しています。
ゴロフキンのジャブの返り際にギールが見事なタイミングの右のカウンターを当てます。
ジャストタイミングでヒットしたかと思いきや、ゴロフキンは瞬間的に小さくスウェーバックしてパンチングパワーを逃がしつつ、間髪入れずに上体が戻る動きに合わせた右を当てて試合を終わらせています。
ギールとしては「カウンターが決まった」はずが自分が逆にハードヒットされていたいたという。
気持ちが折られたんではないでしょうか。
これは勝てる相手ではないと。
【関連記事】
Date: 2014-02-01Where: Salle des etoiles, Monte Carlo, MonacoDivision: middlewei...
Date: 2013-11-2Where: Madison Square Garden Theater, New York, USADivision: midd...
Date: 2013-06-29Where: MGM Grand at Foxwoods Resort, Mashantucket, Connecticut, ...
<WBAミドル級タイトルマッチ ゲンナディ・ゴロフキン vs.石田順裕/モンテカルロ>WOWOWでテレビ観戦。ゴロフキンの圧勝でしたが、石田をなめていたわけでは...
<WBAミドル級タイトルマッチ ゲンナディ・ゴロフキン vs.ガブリエル・ロサド/米国ニューヨーク>WOWOWテレビ観戦。いつものようにゴロフキンのワンサイドマ...