ショートレビュー ロマチェンコ-コミー

 

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Saturday 11, December 2021

Madison Square Garden, New York, New York, USA

Commission New York State Athletic Commission

Promoter Bob Arum

Matchmaker Brad Goodman 

Inspector Matthew Delaglio

Media USA ESPN, USA ESPN

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マッチアップ:★★

スリル:★★★

スキル:★★★★

印象度:★★★★

 

面白い試合だった。

久しぶりにそう思う密度の濃い12Rであったため再見してしまったほど。

僕の年間最高試合の有力候補で多分これで決まりだろう。

今日のロマチェンコの出来はとても良くてティオフィモ・ロペス戦とは雲泥の差。

ただ試合を盛り上げてくれたのはコミーの方だと思う。

ロバート・イースターやアルメンタ・クルス(レコード:26勝15敗)に負けていたので過小評価していたみたい。

良いファイターじゃん。

具体的には自分の距離を作れてキープする能力が高い。

スタンス広めでボディバランスが良くてジャブを攻守両面で機能させているからサイズ以上に懐の深さを感じる。

そして手数もポンポンとスムーズに出る。

ロマチェンコのワンサイドにならなかったのは(スコア上は差がついたが)例のちょこまかとした煩い出入りにしっかり対応し迎撃できていたからだ。

ロマチェンコの機動力を無効化していたわけではないのだがフルラウンドに渡ってメンタル疲弊せずに向かい打ち続けるという困難なミッションは確実にクリアしていた。

惜しむらくはペースを取るほどのオフェンスインパクトに欠けていたこと。

ロマチェンコを怯ませる一発をねじ込むことができなかったこと。

7Rのダウン前後で山を作られてしまったこと。(決定的なアドバンテージを与えた)

ただこれらはP4Pロマチェンコが出てきてしまった故だ。

多分コミー以外他のライトウェイトコンテンダーならもっとワンサイドになっていたのではないか。

コミーはよくやったよ。

7Rのダウンは痛烈でかなり効いていた。

90秒以上残っていたキツい状況からのエスケイプの仕方にも感心した。

開き直って無謀に打ち合うわけではなく、かと言ってクリンチしまくって時間を稼ぐわけでもなく、コーナーに詰まらず、アッパーをダブルで使って懐に入れないようにしたりと冷静な対処ができていた。

決してロマチェンコの詰めが甘かったわけではなく、コミーが上手く切り抜けたということ。

その後はダメージを回復させて盛り返し、ラストラウンドのゴングが鳴るまでほぼほぼ五分と言って良い戦いぶり。

MSGの客席で観戦した目の肥えたファンもきっと満足しただろう。

今日のコミーならカンボソスとやらせたらきっと面白い。

まあコミーの方が良いファイターで強いと思うが。

どうでも良いことだが、レフェリーのスティーブ・ウィリスのレフェリングが印象に残った。

BoxRec-Steve Willis

個人的に小柄なレフェリーがしっくりくるということもある。(ニューヨークであればアーサー・マーカンテとか。親父さんの方ね。)

大柄なレフェリーが試合を裁くと軽いクラスのファイターがより小さく見えてしまって興ざめる時がある。

ウィリスはファイターとの距離感やポジションアングルも良い感じ。

画面の中での邪魔感がなくて試合観戦上の影響少。

ラウンド終了ゴング前の準備がルーティン化しているからゴング後の勢い余った見苦しいシーンを見ないで済む。

レフェリーは決して目立ってはいけないし、かと言って存在感が薄くて頼りないのも問題だ。

まあバランスが大事なのだが、ウィリスは良いのではないでしょうか。