今週末行われるスポーツイベントで注目しているもの。
ESL創設オフィシャルアナウンスからの速攻撤退クラブ続出(PL金満クラブたち)のグダグダ劇が世間を騒がせた。
何というかフットボールクラブの経済的側面が思いっきり突出したトピックに呆れた人も多かったろう。
コロナ禍で大きな財政的なダメージを受けている特定のビッグクラブを応援しているファンとしては複雑な心境だ。
何故なら単純に批判できないからだ。
現在のCLのフォーマットというのはマーケット規模の小さなクラブにも夢を見させることが出来る。
その象徴的な存在として頻繁に名前を挙げられるのがアタランタだ。
先日もユーベを叩いてテーブルの序列を逆転させたばかり。
CLではレアルにコロッと負けたがリバプールには1勝1敗だった。
各国ビッグクラブともタメを張れる自力があり、どちらかというと井の中の蛙になりがちなユーベとは対極に位置する評価を得ている。
そう、スモールマーケットの雄として欧州全体に名を馳せているのだ。
ESLが発足するとアタランタのようなクラブは立ち位置を失う。
経済力やネームバリューが今以上に幅を利かせるからだ。
自国リーグは形骸化しファン離れが進む。
優勝劣敗構造が明確になりやがてはフットボールインフラが地盤沈下を起こしてしまうのではないか?
そう危惧する識者も多いようで今回の騒動に対するハレーションは大きかった。
本当にそうだろうか?
フロレンティーノ・ペレスを裸の王様にして良いのか?
今まで通りの運営体制ではマーケットそのものが衰退していくことも考えられるのではないか?
放映権の問題もある。
極東の国でユーベの試合を全試合視聴するのにコストがどんだけかかることか。
複数のメディアと契約しなくてはいけないバカバカしさ。
これってクラブがマーケット拡大においてイニシャティブを取りきれていないからそうなっているのではないか?
アニエッリは色々ともどかしいのだろう。
確かにESL構想は穴だらけで信頼性に欠ける。
が、今後の変革に向けてのムーブメント発動の切欠にはなるかもしれない。
だから簡単には批判できないのだ。
つまりフットボールファンとして、特定のビッグクラブをフォローしている者として現状にまったく満足していないということ。
欧州全体を仕切るのはとてつもなく難しいだろう。
どんな有能なリーダーでもだ。
利害関係が複雑で、あっちを立てればこっちが立たずでキリがない。
ただね、このカオスそのものがフットボール文化のバックグランドであり、だからこそそこで天辺を取る価値が大きなものになるとも。
本当の意味でしのぎを削る場を提供するためにカオスをコントロール(矛盾しているが)するプラットフォームを産むことが肝要だ。
結局はエゴのぶつかり合いをファンは面白しろがるのだから。
健全な競争原理が第一であり、ビッグクラブのカルテル的なものは良くないとは思うけどね。
<Foot>
Fiorentina vs. Juventus
プレイオフ進出が現実味を帯びてきたニックスと難しい状況からの連勝により希望が見えつつあるウィザーズの試合に注目している。
どちらも相手を圧倒する地力はないのだけど、粘着質に最後まで戦うマインドがあるのでゲーム観戦していて単純に面白い。
特に東の順位争いは熾烈なので何となく収まっている感じの西よりレギュラーシーズンの残りを楽しめそうだ。
<NBA>
Wizards vs. Thunder
Raptors vs. Knicks
76ers vs. Bucks