Saturday 14, November 2020
The Bubble, MGM Grand, Las Vegas, Nevada, USA
Commission - Nevada Athletic Commission
Promoter - Top Rank - Bob Arum
Matchmaker - Brad Goodman doctor Raimundo Leon, Randa Bascharon, David Obert, Jay Coates, Tristan Cooper
Media - Latin America: Canal Space
マットアップ:★★★
スリル:★★★
スキル:★★★
印象度:★★★
試合結果は事前に知っていたので、
「クロフォードのワンサイドだったのだろう。」
実際に観たら違った。
クロフォードのショートの右フック(こういう言い方しないけど他に表現が見つからない)カウンターでブルックがバランス崩してからはあっけなかったけど、それまではどちらかと言えばブルックペースだったように思う。
珍しく右構えでスタートしたクロフォードだったが、ややシャープさに欠けブルックにパンチを見切られていた。
ジャブの差し合いでも優位に立ったブルックのパンチを浴びて珍しく顔を腫らしていたクロフォード。
右のカウンターが当たるまで、というか左構えにするまで苦しかったのではないか。
ブルックはボディワーク主体のディフェンスルーティンのため相手との距離の詰め方や体の位置関係の作り方が独特なので右構え時のクロフォードはちょっと圧を感じているというか後手を踏んでいるように見えた。
これでは拙いと感じたのか左にチェンジしてから距離感が良くなったよね。
クロフォードの距離になったという感じ。
で、右フックが当たったと。
ブルックは序盤良かったが、そのままペースに乗り切れそうになっていたところでクロフォードに左にスイッチされたためにそれまで噛み合って良い感じだったものが崩れてしまったのかも。
ボクシングにはありがちな、つまりペースを変えるためのスタンスチェンジは有効だと結果的に証明したのかな。
戦術的には成功したしKO勝ちしたのだから文句言われる筋合いはないのだけど、
うーん、できれば右構えのままでペースを奪う術を見つけて欲しかった。
左構えばかりで戦っているので、本来の(僕はそう思っている。だってバランスが良いし足捌きが素晴らしいもの)右構えでの動きが単調で冴えが見られなくなっているのだろう。
右構えのクロフォードのバランスやすり足フットワークは往年のドナルド・カリーを彷彿とさせるものがあるんだけどね。
いい構えしているよ。単純にね。
だから僕はクロフォードの試合で他の人にはどうでも良い、些細なダメ出しばかりしている。
この試合で懲りてまたスイッチングサウスポーに戻っちゃうかもしれない。
そうなったら個人的にちょっと残念。