今秋の釣りネタを含めてのミドルパート。
要は漠然とキャスト&リトリーブをしないことだ。
前回記したことは、沈黙の現場でも最終的には結果が出せる戦略でありマインドセットだと思っている。
何も考えずにプラグを放り込めば釣れてしまうフィールドもあるかもしれないが、残念ながら僕のホームはそうではない。
シーズン中に一現場一匹。
そんなフィールドだもの。
その分一匹の価値は高いが、釣果に至るまでのプロセスを楽しまないととても続かない釣りになってしまったとも言える。
プラグの集魚力に頼るだけでは全く足りないので逆に頼らない。
思い通りのアプローチが出来てターゲットに想定通りにプレゼンできるかどうかを第一の基準にプラグを選択している。
プラグの集魚力はプラスα程度に捉えていれば良い。
その差で釣れる釣れないを左右することもあるにはあるが、戦術の違いが結果を変えることの方が圧倒的に多い。
だから人気のある流行のプラグを盲目的に使うのはビギナー的発想だと気付かなければ。
「弘法筆を選ばす」の達観は必要ないが、
多くの人が良いと思い沢山売れているプラグが自分にとって一番使うべきプラグでは決してない。
マイベイビー(フェイバリットプラグ)は自分が自分の現場で実際に使ってしっくりくるものを自分だけの判断で見つけたい。
メーカー(ビルダー)は個々の現場に合わせてプラグを作っていない。
売れそうな(需要のありそうな)製品を金型使って大量に作って販売しているだけだ。
そしてマーケティングに基づいてリスクを避けつつ製品を開発しているはずだ。
ドラえもんプラグは存在しない。
アングラーがドラえもんにならなくちゃいけない。
さて今秋のスズキ釣り。
昨シーズン同様、仕事と資格試験勉強の合間にサクッと行く程度の短時間釣行だ。
新たに加えたシンキングプラグ(TKGS135)の釣りは先に書いた。
デフォルトプラグ中心(改造ものも併用はした)というのがテーマだったのが、まあそれなりに楽しめたし魚からのコンタクトもそこそこ取れていたのではないか。
1年ぶりの釣りのため勘が鈍くて前半戦はかなり苦戦した。
どの現場もベイトが少なく、アユの流下量も心細い状況だったことから探索がむずいことむずいこと。
カワウも空を飛んでばかりで捕食のために泳いでいる個体をほとんど見かけなかった。
魚探しに疲弊し始めていた頃、1羽のカワウが何度も水中にダイブしている場面を見かけた。
しばらくそれを観察したのだが、僕に気付いて逃げてしまったのでその近くの急流の落ち込みに試しにK2F142改を投げてみた。
ようやく食ってくれた可愛い君は60くらいのフッコだったが、それまでが何も無さ過ぎたのでサイズなどどうでも良かった。
本当はデフォルト縛りにしたかったのだけど魚からのコンタクト皆無の状態が長過ぎて、カスタムメイドを併用して魚を探していた。
食わせられなかっただけで居ることは居る(少ないが)ことがわかってからはTKLM140Gなどデフォルト運用をより重視したが。
デフォルトとカスタムの最大の違いは自発的なアクションがあるかないかだ。
カスタムは水掴みを極端に悪くすることでノーアクションプラグにしてオートマチックな集魚要素を極力排除したもの。
車で例えれば3ペダルのマニュアルミッション。
MT車はドライバーの労力が多い分車をコントロールしている感が得られる。
それと同様カスタムプラグはアングラーマターでアプローチが出来る。
今秋デフォルトメインをテーマにしたのは色々と自分の釣りを見直してみようと思い立ったからだ。
原点を再確認することで何か気付けるのではないかと。
デフォルトは水掴みが良いのでアップストリームでオートマチックに動いてくれるので楽っちゃ楽。
テンションだけ気を付けていれば余計なことする必要がないからね。
ただ水掴みと言っても限度があり、リップ形状や長さによっては潜り過ぎるプラグの場合はデフォルト運用NGとなる。
デフォルト運用スタンスは来シーズンも継続するつもりなので戦力を補強したい。
よりオーソドックスなウォブラーを探索する中でロングA的なプラグが一つ欲しいと思い、その候補として試しているサラナ147F-SR。
ほぼ魚が落ちてしまった現場ではあるがポテンシャル確認中だ。
ボディボリュームの割に軽量なので(フックをシングルにしたため尚更)ウェイトを貼って浮力を調整している。
フロントフックアイを中心として前後重量比を変えることによってアクションや潜航深度、そして引き抵抗が変わる。
現場でシチュエーションを変えつつ色々試しながら、そして肝心の魚の反応を確認しながらのセッティングになる。