官能的なプラッギング Part.3

 

 

 

デフォルトペンシルベイトを使わない理由は、流速のある場所で効果的に魅せることができないからだ。

そもそもペンシルベイトはそういう使い方をするプラグではないので、僕のリクエストが無茶なのだ。

僕が流速のある平瀬やガンガン瀬でペンシルベイトを使う理由はラフウォーターのカモフラージュを利用するためだ。

いかにプラグとバレずにターゲットにロックオンさせるかを考えると、

やはりカモフラージュは必要条件になる。

ラフウォーターの中で効果的にペンシルベイトを動かし(チャカチャカ忙しくドッグウォークさせるわけではない。)ターゲットに気付かせ、ベイトと認識させる(あわよくば衝動を起こさせる)ための魔改造ペンシルベイト。

過去様々なカスタムを施してきたが完成形と言えるものはまだない。

所詮は既存プラグの改造故。

ただイメージだけでも伝えたいので一例として。

デフォルトはこれ。

DUOのREALIS FANGBAIT 140SR

14cmサイズのミドルランナーウォブラーだが、採用ポイントは3つある。

一つ目は固定重心であること。

流速のあるエリアでペンシルベイトを使う場合固定重心がマストである。

今時の(K-TENのような)ブレを生む重心移動システムのメリットはラフウォーターの中では相殺されてしまって機能しないこと、

ウェイトの移動による水面での姿勢変化効果は同様の理由で機能しないし、むしろ余計だ。

固定重心のプラグの方がロッドワークへの反応が相対的に良いため(タイムラグが少ないため)

感覚的な問題かもだが単純に動かしやすいのだ。

二つ目は、ヘッドパートの形状が効果的に水受けする形状でありリッパー的なタスクが可能になること。

これはね、集魚要素なので割と大事。

三つ目は、ボディ上部(背の部分)が丸みを帯びていること。

このことによりランダムなダイビングをする。

これも集魚要素である。

結果的に複合集魚要素を備えるペンシルベイトになりうるポテンシャルがあることがわかる。

僕はこういうプラグをデフォルト素材として探している。

ファングベイトは素材として優秀だと思う。

実際集魚力はある。

派手なバイトは出るが水柱止まりでほとんど乗らない(笑

そしてバイト一発で終了(お役御免)となる。

その後ミノーへローテしても2度と食ってこないという悲しいストーリーになってしまいがち。

だから下手にペンシルベイトにバイトしない方が良いとすら思ってしまう。

活性上げに徹してくれと。

昔は普通にこれで釣れたんだけどな😮‍💨

 

 

抵抗を減らすための削る作業と浮き姿勢を変えるためのウェイトを付加する作業が必要だ。

シングルフックに合理性はない。

僕は単純にシングルフック派なのだ。

ほぼ全ての使用プラグをシングルフックに換えている。

デメとして初期掛かりはデフォルトに比べて落ちるかな。

3本フックと比較しているわけではないので実感は薄いが、吸込み型の捕食をするスズキの場合そんなに大きな差はないのではないか。

フッコサイズを排除できるのである程度型を選べること、

プラグの動きが良くなることなどをメリットに感じ重視している。

それとシングルフックってユラユラしていると魚のヒレっぽいでしょ(笑

フッキング傷など個体へのダメージ軽減にもなる。

実際出血したり肉が裂けたりといったバイオレンスは皆無だ。

掛けてさえしまえば簡単にはバレない印象もある。

硬めのショートロッドを使っている故タメが効かずにバレやすいというデメを十分補ってくれる。

色々とスマートなシングルフックは官能的なプラッギングを成立させる一要素だ。

スマートという点では、ランディング時の対応についても触れておく。

スズキを掛けてキャッチしたら水の中から個体を出さないようにする。

キャッチ後にする作業はフックを個体から外してやり(シングルフックなので作業がスムーズだ)その体勢のままグリップを個体の口から外してリリースしてやるだけだ(撮影することもある)

ものの20秒で済む作業。

水から出さないからこその段取りだ。

掛けた魚の取り込み時にスズキ釣りキャリアの集大成が反映されると僕は思っている。

長いキャリアで沢山スズキを釣ってきた上級者ほどスムーズさと個体の健康状態を重視した対応をするものだ。

ランディングが上手い人は釣りが上手い人なのだ。

ウェーディングスタイルのスズキ釣りなら心掛け次第でビギナーでもやれないことはない。

巨大なネットを使って個体を水から取り上げ、陸上に数分間も寝かせて計測したり撮影したりする行為は個体のダメージを深刻化させるだけ。

その後水に戻して逃しても瀕死の個体を捨てているのと同義である

リリース前提の釣りとしては意味不明であり、後味の悪さから官能的なプラッギングとは接点皆無で別の価値観のシーバスフィッシングと言えるだろう。

 

 

大分渋くなってしまった晩秋の状況でK2F122改に出た個体。

フロントのシングルフックが下顎に、リアのシングルフックが上顎に掛かっているのがわかる。

ラインブレイクでもしない限りバレようがないフッキングポジションだ。

シングルフックはこういう掛かり方をしてくれるので安心して取り込める。

マズメ時の薄明かりの中、超接近戦で食わせたためドラグを緩めてラインを送り魚を少し走らせた。

その状態でテンションを確認しつつ(どんな掛かり方をしているのか手応えで大体わかる)一気にトルクを掛けて寄せてくる。

目視でフッキング位置が分かれば更に強引な寄せが可能だ。

浅瀬に誘導するか岸にへばり付けるかは現場の地形により判断し最後にグリップで下顎を挟む。

その状態で写真を撮るなら撮り、フックをプライヤーで外してやりリリースする。

ヒットからリリースまでスムーズな流れ作業を目指し、それができて官能的なプラッギングが完結する。

 

 

水から出さずにキャッチした状態のまま速やかに撮影し、フックを外してやり、グリップをリリースすると弾かれたように川の中に帰っていく。

そんな訳で僕の写真はこんな見栄えの悪いのばっか。

 

Part.1 Part.2 Part.4へ続く