超ショートロッドでいこう!

 

車を扱った某TV番組のタイトルパクリをするほど使い勝手が良かった短竿にフォーカスしつつ先週末の釣行について。

 

 

小渓流や源流釣行用に3.8レングスと極端に短いフェンウィックGFS38CUL-4Jを入手した。

 

 

山岳渓流はやらないし現場が近いから車にポン乗せで釣行している僕にとっては4ピースである必要はないのだが、リュックに差して携行しても邪魔感がない折りたたみサイズなのは2本持ちで遡行する際には便利かもしれない。

普通にカバンに入るサイズなのだ。

そしてとっても軽い。

 

 

ロッドに合わせたわけではないが本流源流域に行った。

僕のホームグランドの中では一番高所かつタイトなフィールドだ。

今までは5.1レングスのテンリュウを使っていたが、この現場では長さをやや持て余していた。

 

 

岩そして岩。

そんな現場。

沢登りしながら行けるところまで行く。

 

 

常にこんなロケーションではないが、タイトプールを撃っていくことがほとんど。

キャストスペースの問題で投げにくく、ポイントが狭いため短時間でアピールさせなければならない。

魚(ネイティブ)はそれなりに居る。

サイズは出ない。

全部掛ければ(無理だが)100を超えるくらいチビばかり釣れる。

特に今の時期はね。

 

 

これぐらいのサイズがガンガン食ってくるが、バイトを弾いてしまうことも多い。

特にテンリュウはパキパキに堅いロッドなため、

「永久にフッキングしないのでは?」

と訝しがりながら釣りしていたほどだ。

ここで良く使うバギースピナーも巻き抵抗が過剰にあるためテンションが強くかかり乗りにくさを助長してしまう。

「張りの強いロッド+巻き抵抗大のルアー」という組み合わせだもの。

そうなるよねー(笑)

バギースピナーがメインであることに変わりないからロッドはもう少し柔軟な方が良い。

超ショートロッドを検討した際、候補は3つあった。

スミスのTT-42と、

ジャクソンのKWSM-C41L-5Pと、

フェンウィックのGFS38CUL-4P。

前2つにしなかった理由は張りが強すぎるためだ。

スペック上ルアーウェイトが8gまでなので流行りのヘビーシンキングミノーメインを想定しているのではないか。

僕の用途には合わない気がしたので止めた。

そして3.8フェンウィック(今後こう表記)は予想通りの調子であった。

硬過ぎず柔らか過ぎず。

6.1にも同様の印象があるが、フェンウィックはその辺上手くセッティングしているように思う。

適合ルアーウェイトは5gまでだが、3g程度が一番投げやすい。

そしてバギースピナーが正にその重さなのだ。

タックルバランスが良いので3.8レングスでも結構遠投(20mほどだが)できる。

ロッドの軽さ、持ち重りの全くないバランスも好影響なのだろう。

意外と飛ぶ(笑)のには感心した。

超ショートレングス故飛距離は全く期待していなかったからね。

タックルバランスってやっぱ大事。

リールも軽いの合わせないと意味ないのは言うまでもない。

カッコ良いからと言ってアブのタイコ型とか重いのはNGだろう。

カルコンBFSあたりでもちょっと重過ぎかも。

アルデバランBFSはグッドバランスであった。

 

 

3年ぶりにきた源流域は水量不足が顕著だった。

ホームリバーは全体的に水量が少ないが源流が一番酷かった。

「あれっ!こんなだったかな?」

首を捻りながら遡行した。

 

 

相変わらず魚は沢山居た。

そしてバギースピナーへの反応は極めて良い。

CDE35に反応しない魚も連れてくるのだから。

一つの堰堤下の溜まりだけで10匹釣ってしまう(1ヶ所でつ抜けだ)バギースピナーって。

こいつをサーチベイトにする理由がわかってもらえるだろう。

源流域ではCDE35などでも普通に釣れるのでバギースピナーに拘る必要はないのだが、

3.8フェンウィックとバギースピナーの組み合わせの検証が主だったからずっと繋ぎっぱにして釣りまくった。

 

 

同じルアー個体だと流石に飽きてしまうのでカラーを変えたりしたが、意外と反応が違うのに驚いた。

僕はルアーのカラーローテーションに否定的なスタンスだったが、今回で少しだけ考えを変えた。

因みにこの現場では蛍光カラー(黄)が圧倒的に反応が良く上写真の黒ピンクは明らかに劣後した。

まあ渓魚は至近距離でルアーを見ているのでカラーの選り好みがあるのかもしれない。

決めつけは良くないけどね。

 

 

この個体のパーマークは一般的なものだが朱点がほとんど確認できない。

 

 

山頂が近づくと滝が多くなり魚影も薄くなっていく。

高巻きする度に魚が減るのがわかる。

 

 

この日の最大。

8寸だけどやたら大きく見えた。

 

 

別角度で見るとパーマークが独特なのがわかる。

腹部の斑点が鮮明かつ数が多い。

源流域でのみ見られる特徴だ。

 

 

この子はチビだが特徴は一つ上の写真の個体と似通っているので同種だろう。

 

 

この子もそう。

標高がある程度上がるとこの特徴を備えた個体が釣れるようになる。

標高がある程度下がるとこの特徴がない個体が釣れる。

境界線は曖昧だし多分原種だと思うが確かではない。

 

翌日はホーム本流に上流域で合流する二つの支流に釣行した。

最初に行った支流は水量が極端に少なくて絶望的な状況。

300mほど遡行して諦めた。

その後やや上流に合流する支流に行くと先ほどの川よりは水量があった。

 

 

高低差があまりなく比較的流れが穏やかな川だ。

下流域で放流をしているので魚はそれなりに居る。

そして全体的に瀬が多いのでテクニカルな部分での楽しみはある。

ロケーションを読んで戦術を考える釣りはやはり楽しいからね。

3.8フェンウィックはここでも十分使えた。

ショートレングス故メンディング的には5.1テンリュウに比べて不利になるが、手の位置を上げティップを高くすることでカバーできる。

瀬釣りでバギースピナーを使う場合、メンディング(アングル)が重要なのでデメは工夫して消さなくてはいけない。

キャストした後ロッドを上げることを意識するだけなので難しいことではないが。

魚影は直ぐ確認できたのだが警戒心が妙に強い。

つまり食いが悪いのだ。

この川は以前何度も釣行しているが、常にこんな感じだった。

シンキングミノーにあまり反応しない。

CDE35ですらだ。

仕方なくバギースピナーを繋ぎっぱにした。

するとチビがポツポツ釣れ始め、

 

 

ようやくまともなサイズを食わせることができた。

 

 

そこに居るよねーという絶好のロケーション。

事前の期待値と結果がマッチすると満足度は高い。

流れに同期せずスローにアプローチできるバギースピナーの特徴が生きるエリアでもあった。

流芯のラインにシンキングミノーを乗せると流下速度が速すぎて食い損ねることが多いがバギースピナーならエンジンブレーキ掛けながらの流下なので食わせのタイミングが十分取れる。

テンション入れてブレードが回るとブレーキがかかるからシンキングミノーとは逆の入力効果になる。

ロッドワークでブレーキを調整するイメージだ。

ON OFF ON OFF ON OFF

こんな感じのリズムでショートディスタンスを効率的かつハイインパクトで巻く。

巻き物だけに。

 

 

平坦な瀬の多い川だが、僕は嫌いじゃない。

石が複雑に入り組み流れの複雑な瀬釣りの楽しさは渓魚釣り独特の楽しみだと思っているからだ。

どのラインをどうやって通すか考えるとワクワクする。

イメージ通りに食ってきたら、そりゃ楽しいに決まっている。

 

 

つ抜ける程度は釣れたが、中途半端な追いがとても多い。

追いかけて止めるという感じ。

スレているという感じではなく、多分流れが緩いせいだろうが見切られやすいのだ。

そういう魚をもなんとかしようとは思わないので食ってくれる個体だけを相手にすれば良い。

 

 

この川ではバギースピナーのカラーによる嗜好性の差はほとんど感じなかった。

ピンク模様のアゲハカラーにも普通に反応していたように思う。